我々の先行研究(Takahashi et al., 2011)により、心的負荷時の前額部皮膚血液動態は、これまで計測が困難であった微妙な心的状態を反映する可能性が示された。そこで本研究では、心的負荷時に前額部の皮膚血管拡張を引き起こす自律神経の中枢制御機構の解明を目指した。まず、心理負荷に対する前額部の皮膚血液動態は、指先や顔面の他の部位のそれと異なる特有なものである可能性を示した。また、心理負荷時および安静閉眼・開眼時に、脳機能画像法(fMRI、脳磁図)による脳活動応答とともに、前額部皮膚血流や瞳孔径を同時計測することにより、心的負荷時の神経活動ネットワークのダイナミクスを調べた。
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