研究課題/領域番号 |
16H02913
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
関 洋平 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (00348468)
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研究分担者 |
高久 雅生 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (00399271)
宇陀 則彦 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (50261813)
柏野 和佳子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, 准教授 (50311147)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 市民意見の分析 / スマートシティ / 都市サービス / 国際標準 |
研究実績の概要 |
水戸市と協力し、水戸フェスの商店街店主による情報発信の支援について共同研究を進め、茨城新聞(平成29年10月2日版)により報道された。さらに、市民のツイートを活用して、単語の類似度を考慮して、都市別に人流の傾向を分析して可視化する手法や、行政課題ごとに検索語を拡張して適合するツイートを収集する手法を学生と協力して開発した。また、柏野和佳子准教授(国立国語研究所)と協力して、道路・交通に関する市民意見の抽出について分析を行った。つくば市とは、昨年度開催したウィキペディアタウンにおいて構築したリソースを活用して、筑波山梅まつりガイドに情報を掲載した。その他、第二東京弁護士会において、法律文書の電子化に伴う人工知能・自然言語処理技術を活用した市民サービスに関する講演を行い、国際会議ACM SIGIRにおいては、ライフイベントを経験する市民ユーザにとって有用なトピックを抽出する手法を提案した。また、意見分析に関する分担執筆を担当した書籍が朝倉書店から出版され、国際会議CEAなどにおいても発表を行った。さらに、スマートシティの国際標準に関する活動を推進し、ISO/IEC JTC 1/WG11 Smart Cities の会議(平成29年6月)に参加し、ISO/IEC 30145-3と ISO/IEC 30146 に対して、co-editor 並びにエキスパートの立場から、市民意見のセンシングならびに市民の声の反映率、政府-市民協調に関する指標の規格提案を寄書(コメント)により行い、受理された。また、研究分担者である高久雅生准教授は、リンクドオープンデータの技術を用いた研究を進め、宇陀則彦准教授は、DBPedia を活用したデジタル・ヒューマニティーズに基づく研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
著書分担執筆,査読付き国際会議論文を発表し,自治体との協力に基づくソーシャルメディアにおける市民意見の活用および国際標準化への取り組みについても着実に研究が進んでいる。市民意見の体系化についても,研究分担者と協力しながら順調に研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
1. 国外の都市を対象とした都市サービス評価のための市民意見の収集と活用 スマートシティの国際標準規格に反映させる知見を得るために、英語圏においてソーシャルメディアから市民意見を抽出し、都市サービスの利点や改善点を発見するための市民意見の体系化方法について検討する。具体的には、スマートシティのサービスが進んでいるシンガポールに長期出張し、シンガポール国立大学やシンガポール経営大学と協力して研究を進める。 2. 市民意見の体系化 研究分担者である柏野和佳子准教授と協力し、昨年まで進めたつくば市を対象とした市民意見の体系化に関する研究から得られた結果を基にして、水戸市など複数の都市間でサービスを比較するための、市民意見の体系の有効性について検証を進め、得られた結果を取りまとめ学会発表を行う。 3. 市民意見を活用した新たなサービスについての研究 市民意見を利用した移動先都市の可視化や、オープンデータや DBPedia などの知識リソースとの連携について研究を進める。
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