研究課題
8月に久米島ハテノハマ海域において、国際合同調査を約10日間実施した。九州大学菅浩伸教授を研究代表者とする科研費基盤研究(S)の研究グループや、JSPS外国人研究者招聘(短期)制度で来日していたシドニー大学Ana Vila Concejo准教授とその大学院生など合計10名が参加した。マルチビーム測深による海底精密地形測量、超音波ドップラー流速計を用いた流向流速計測や水圧計を用いた波浪計測、スクーバ潜水による堆積物試料採取などを行った。調査期間中に台風が直撃し、台風前後の波浪場のデータや堆積物試料を採取することができた。現在、海底地形データや波浪観測データを解析中である。10月に堆積物の粒子径・形状分析装置を導入した。既に分析精度の確認や分析手法の確立を終えた。予察的に10試料の粒度組成・粒子形状データが得られており、ハテノハマ海域の東西2測線に沿った堆積物の粒度や分級度・円磨度の変化が明らかになりつつある。現在、堆積物の粒度分析とともに、生砕物組成や有孔虫群集の分析を進めている。同時に放射性炭素年代測定用試料の選定や前処理を進めている。
2: おおむね順調に進展している
・精密地形データを取得済みで、現在データ解析を進めている。・波浪場の物理観測データの取得に成功し、現在データ解析を進めている。・表層堆積物を合計44試料採取し、分析が進められている。
・ハテノハマの州島や沿岸砂質堆積物の時系列変化を明らかにするために、砂質堆積物の採取に適した簡易式バイブロコアを開発する。・オーストラリアとの国際共同研究を進めるために、9月にシドニー大学を訪問し、昨年度の研究成果に関するワークショップを開催する。・生態班・飼育班の研究が遅れている。この原因として、この分野の研究分担者がいないことが挙げられる。今後は連携研究者との相談を密にするとともに、大学院生を募集したり、生態関係の共同研究者・ポスドクを募るなどを検討する。
すべて 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件) 備考 (1件)
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