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2018 年度 研究成果報告書

低線量率放射線被ばくによる造血幹細胞障害とその分子基盤の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 16H02955
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 放射線・化学物質影響科学
研究機関広島大学

研究代表者

瀧原 義宏  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 名誉教授 (60226967)

研究分担者 大野 芳典  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (10548986)
安永 晋一郎  福岡大学, 医学部, 教授 (50336111)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード低線量放射線被ばく / 造血幹細胞 / 長期骨髄再構築能 / 多分化能
研究成果の概要

造血組織は放射線に対して高感受性であり、造血不全だけでなく晩発性影響においては白血病などが危惧される。本研究では、知見の乏しい低線量率被ばくの造血組織への影響について解析し、それを防御するための基盤理論の確立に貢献することを目指した。その結果、低線量率被ばくが造血幹細胞を含む未分化上位造血細胞を特異的に減少させ、造血幹細胞の活性を低下させることが解った。細胞生物学的だけでなく単一細胞レベルで分子生物学的にも詳細に解析することによって、未分化上位造血細胞においてはゲノム修復が誘導されるが、アポトーシスや細胞分化も誘導されることが解った。これにより未分化上位造血細胞の特異的な減少が起こると考える。

自由記述の分野

造血幹細胞

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、今まで充分には明らかにされて来なかった低線量率放射線被ばくの造血システムへの影響について細胞レベルから分子レベルまで詳細に解析した。原発作業や宇宙開発などの環境下では、長期間に渡る低線量率放射線被ばくが生ずることが危惧され、本研究で明らかにしたように造血幹細胞の特異的な減少や機能障害によって造血不全や免疫不全が引き起こされる危険性が考えられる。本研究成果を基に、低線量率放射線被ばくによって造血幹細胞障害が引き起こされるメカニズムが更に明らかにされ、新たな防御法の開発に道が開かれることを期待したい。

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公開日: 2020-03-30  

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