研究課題
【目的】本研究では、マウスノルアドレナリン神経由来CATH.a細胞およびマウスミクログリア由来BV2細胞を用いて、アクリルアミド曝露により、ミクログリアがノルアドレナリン神経変性に果たす役割を検討した【方法】単培養ニューロンCATH.a細胞およびミクログリアBV2細胞に0 , 0.1, 0.5, 1, 2 mMのアクリルアミドを24時間曝露した。MTS assay(細胞生存率)、LDH assay(乳酸脱水素酵素(LDH)の漏出量)、カスパーゼ3および7(3/7) assay、TdT-mediated dUTP nick end labeling(TUNEL)法で細胞への影響を調べた。加えて二種細胞の共培養での影響も観察した。【結果】ニューロンCATH.a細胞は、アクリルアミド2 mM曝露により、コントロール群と比べて細胞生存率が有意に低下したが、LDHの漏出量、CASP3/7量に有意な上昇は見られなかった。一方、ミクログリアBV2細胞では、アクリルアミド2 mM曝露により、コントロール群と比べて細胞生存率が顕著に低下し、LDHの漏出量、カスパーゼ3/7量は共に顕著に上昇した。TUNEL法は陽性だった。続いて、ニューロンCATH.a細胞とミクログリアBV2細胞に共培養下でアクリルアミドを曝露すると、アクリルアミド1 mM曝露群は、コントロール群と比べて細胞生存率が有意に低下、LDHの漏出量が有意に増加した。【結論】2 mM以下のアクリルアミド曝露により、ニューロンCATH.a細胞では細胞死が起こらなかったが、ミクログリアBV2細胞ではアポトーシスが起こることを示した。ニューロンCATH.a細胞とミクログリア由来BV2細胞とが相互作用することで、より低い濃度のアクリルアミド曝露により、ニューロンCATH.a細胞またはミクログリアBV2細胞の細胞死を引き起こすことを示した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 8件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (38件) (うち国際学会 9件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Archives of Toxicology
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1007/s00204-019-02471-0
10.1007/s00204-019-02484-9
10.1007/s00204-019-02446-1
Part Fibre Toxicol
10.1186/s12989-019-0302-8
International Journal of Molecular Sciences
巻: 20 ページ: 882~882
10.3390/ijms20040882
Journal of Occupational Health
10.1002/1348-9585.12052
International Archives of Occupational and Environmental Health
10.1007/s00420-019-01430-7
Nanotoxicology
巻: 12 ページ: 571~585
10.1080/17435390.2018.1465606
Toxicological Sciences
巻: 168 ページ: 137~148
10.1093/toxsci/kfy280
BMC Cancer
巻: 18 ページ: 317
10.1186/s12885-018-4221-0
巻: 60 ページ: 333~335
10.1539/joh.2018-0137-OP
The Lancet Oncology
巻: 19 ページ: 1020~1022
10.1016/S1470-2045(18)30491-1
Toxicol Sci
巻: 162 ページ: 559-569
10.1093/toxsci/kfx272
http://www.rs.tus.ac.jp/oeh/theme/index.html