研究課題/領域番号 |
16H03025
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
谷田 創 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (20197528)
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研究分担者 |
七木田 敦 広島大学, 教育学研究科, 教授 (60252821)
木場 有紀 帝京科学大学, 教育人間科学部, 准教授 (30610703)
川西 正子 近畿大学, 農学部, 准教授 (20221038)
村尾 信義 倉敷芸術科学大学, 生命科学部, 助教 (20542062)
沖田 美紀 広島大学, 生物圏科学研究科, 助教 (30611842)
小川 景子 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (70546861)
山下 久美 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 准教授 (80410158)
妹尾 あいら 広島大学, 生物圏科学研究科, 助教 (30825360)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 食育 / 食農教育 / 保育 / 保育系学部生 / フィールド教育 / 動物介在教育 / 動物福祉 |
研究実績の概要 |
2018年度は、計画通り広島大学大学院生物圏科学研究科附属瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター西条ステーション(農場)を利用して、「保育系学部生のための食育フィールド科学演習」を2018年9月11日から9月14日までの3泊4日で実施した。受講生は計38名で、参加大学は、東洋英和女学院大学、広島女学院大学、帝京科学大学、広島大学であった。さらに同農場において「保育者のための食育フィールド科学演習」を2018年6月9日と11月10日の2回(終日)実施した。受講した保育者は、計36名であった(広島女学院ゲーンス幼稚園(10名)、サムエル東広島こどもの園(23名)、広島大学幼年教育研究施設(2名)、広島大学附属幼稚園(1名))。さらに同農場では、農学系大学生のための「酪農フィールド科学演習」を2018年8月28日から8月31日までの3泊4日で実施した。さらに同農場では、広島女学院ゲーンス幼稚園の園児を農場に招き、実際に食農体験をさせ、その効果についても調べた。大学生の受講生に対しては、食農・食育リテラシーの教育効果を測るために、受講前後で知識習熟度テストを実施した。また、食と農(動物福祉を含む)に対する意識変化を測定するために、受講前後で食農および動物福祉に対する意識調査を実施した。さらに性格診断テストを実施することで、受講生の性格的傾向を調べた。また、保育者に対しては、食育についての現場での課題等についての情報収集を行った。その結果、保育系学部生は、農学系学部生と比較して、受講前は食農・食育リテラシーが低い傾向にあったが、受講後は食農・食育リテラシーが向上したことから、一定の教育効果が認められた。さらに食と農に対する意識および性格診断については、保育系と農学系学部生との間に有意な違いが認められたことから、保育系学部生の特性に配慮した内容の食育演習を実施する必要性が指摘された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度も計画通りに「保育系学部生のための食育フィールド科学演習」、「保育者のための食育フィールド科学演習」、「酪農フィールド科学演習」を実施するとともに、幼稚園の園児を農場に招いた食育・食農教育を実施し、それらの演習について、計画していた調査を実施することができ、ほぼ計画どおりの成果を上げることが可能であった。またその成果の一部は学会等で発表するとともに、学会誌に掲載された。このことから、おおむね順調に進展しているものと考える。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は最終年度である。2019年度も計画どおりに「保育系学部生のための食育フィールド科学演習」、「保育者のための食育フィールド科学演習」、「酪農フィールド科学演習」を実施する。さらに計画でどおりに、演習の受講生に対してそれぞれの測定を実施、保育系学部生のための食育演習の教育効果を明らかにして、演習のプログラムのモデルを構築する。また、最終年度であるので、これまでの成果をまとめたものを共同研究者と協力して国際学会および国内の学会で発表する計画である。
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