研究課題
日本人の体型を捉えて類型化することを目的とし、その有用性を検証するために以下の方法で体型別のパンツ設計を試みた。20から79歳の計300名分の下部胸囲から膝関節までの下半身の相同モデルを作成した。主成分分析を行い、5つの主成分の主成分得点でクラスター分析を行い、7つのクラスターに分けた。さらに、新たに計測した28名の女性も相同モデル化して、前述の主成分行列から得点を計算した。クラスター分析の結果をグループ化変数、主成分得点を独立変数として判別分析を行った。若年の出現頻度の高いクラスター3の体表面展開図の特徴を反映したパンツの型紙の作図方法を提案し、このクラスター3に判別された5名で着用実験を行ったところ適合性が改善された。体型を分類しそれぞれに応じた適切な設計方法を開発することの有用性が明らかになった。また、40~59歳の体型変化に注目してその特徴を分析した。その結果、40歳代は体型差が身体全体に、50歳代では特徴は細部に出やすく、サイズでは表現できない体型差が出現しやすいことが分かった。また、3D-CAD内での設計を効率化するために、3Dスキャンしたデータを工業用ボディのように動作などのゆとりを入れた形に自動変換するため、a)ヌードボディとドレスボディの比較、b)ボディメーカー等の聞き取りc)体表の伸縮データの分析などに基づいて、Xで既存のヌードボディとこれに適量のゆとりを入れたモデルで、モーフィングによる変形のデータにした。被験者の3Dスキャンデータをモーフィングでゆとりの入った形に変換し他のち3D-CADタイトフィットのパターンを作成し、実験着を作成した。ポーズを変えて衣服圧をサイン出した結果、適切な部位にゆとりが入ったと判断された。このような自動変換でゆとりを付与できれば、人体の3次元計測データに基づいてより効率よく衣服の設計ができると考えられる。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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