日本は世界有数の高齢化国であり、加齢性疾患への対応が課題となっている。その中でも、QOLを低下させやすい難聴や認知症などの神経系老化に起因する疾患は、根本的な治療法がないことから、機能低下を招く前に予防することが重要である。しかし、これらの疾患の進行や予防の検証には長い歳月が必要であり、ヒト試験による知見をベースとした予防食品の開発は進みにくい。そこで、本課題では、動物モデルを利用し、どのような食生活因子が難聴の進行や予防に寄与するのかを明らかとし、また、そのメカニズムの一部を明らかとしたことで、将来の予防食品開発につながる基礎的な知見が得られた。
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