研究課題
本研究では、人間の経験範囲を越えた大きな時間的スケールの自然現象を実感的に理解できる学習教材としての学習ゲームを開発し、そのゲームと野外体験を統合した環境教育プログラムを作成する。本研究の特徴は、(1)科学教育、植物社会学、教育工学、情報デザイン、情報科学の分野における知見を統合し、(2)各地の環境に対応した里山植生先生を体感できる新しい科学性とエンタテインメント性を備えた没入感のある学習ゲームと野外体験を統合した環境教育プログラムを開発することから、(3)学校はもとより、兵庫県立人と自然の博物館等を実証実験のフィールドとして幅広い年齢層の学習者を対象にした評価を実施することで、その開発したプログラムの学習効果を明らかにするものである。当該年度における成果としては、初年度に開発した学習ゲームのインタフェースを改善するとともに、適用ルールをチューニングした。その上で、神戸大学附属小学校の5・6年生を対象に、予備的な実証実験を行った。実証実験から得られたデータは、量的観点及び質的観点から、ユーザビリティの適否、里山への動機付け、里山管理の理解、里山管理方法論の理解などが分析され、改善版学習ゲームの有効性を示すことができた。これらの成果は、CSEDU 2017、CSEDU2018、ICST2017 などで採択、発表されており、2018年度のIOSTEにおいてもすでに採択されている。また、国内では日本理科教育学会全国大会などで発表済みである。
2: おおむね順調に進展している
里山管理学習ゲームの作成は、過去2年間において、ほぼ完成してきており、そのユーザ評価結果も良好である。また、関連成果も国内外で発表できており、本研究課題の進捗状況は、おおむね順調であると判断している。
本研究課題の今後の推進方策としては、当初の予定通り、研究打合せ会議、文献研究・データベース化、国内外研究資料収集、コンテンツ・ゲーム・システム・環境教育プログラムの設計と開発、本実証実験、評価分析、研究成果発表を実施する。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)
Proceedings of the 10th International Conference on Computer Supported Education (CSEDU 2018)
巻: 1 ページ: 322-327
Proceedings of the 9th International Conference on Computer Supported Education (CSEDU 2017)
巻: 1 ページ: 481-486
Proceedings of the 2017 Eleventh International Conference on Sensing Technology (ICST2017)
巻: - ページ: 101-104
Proceedings of the 25th International Conference on Computers in Education
巻: - ページ: 796-801