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2016 年度 実績報告書

社会的共有調整学習理論に基づいたプロジェクト型学習支援システムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 16H03080
研究機関九州大学

研究代表者

山田 政寛  九州大学, 基幹教育院, 准教授 (10466831)

研究分担者 合田 美子  熊本大学, 大学院社会文化科学研究科, 准教授 (00433706)
廣川 佐千男  九州大学, 情報基盤研究開発センター, 教授 (40126785)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードプロジェクト型学習 / 社会共有調整学習理論 / 協調学習 / CSCL / アクティブラーニング / ラーニングアナリティックス
研究実績の概要

平成28年度では、社会共有調整学習(SSRL)に基づいたプロジェクト型学習支援システム開発に向けて、基礎調査、発言の自動分類機能のプロトタイプ開発を行った。基礎調査では、プロジェクト型学習において、自己調整学習、先延ばし行動、貢献度に関する心理データの収集を行った。後期の授業であったため、まだ分析はできていないが、これらのデータを使用し、社会共有調整学習意識に関する学習モデルを構築し、社会共有調整学習意識を喚起する機能デザインを行う予定である。また、発言分析について、もう1つの軸である学習コミュニティフレームワークである「探求の共同体」フレームワークに従って、発言内容の自動分類機能の開発を行い、人間が評価した場合と本システムが評価した場合における一致度について分析を行った。具体的にはデータとしては既に別のシステムで行われた英語ディスカッションの発言内容を本開発のプロトタイプに入れて、分析を行った。具体的にはシステムの分類と人間による分類にて、カッパー係数を算出し、一致度評価を行った。その結果、記号を使用した感情表現、価値観、質問、同意、包括代名詞、挨拶、謝辞などは一致度が中程度から高いことがわかったが、自己開示については一致度が低く、システムの改修が必要であることがわかった。また、心理的な共同体意識を従属変数として、回帰分析を行ったところ、システムの方が有意に正の関係性があることが示され、人間が評価した分類は負の関係性があることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究期間が3年であることを踏まえ、社会共有調整学習理論に基づいた機能デザインを後にし、土台となるプロジェクト型学習支援システムと、「探求の共同体」可視化機能の開発を前倒しとした。先にこちらを着手することで、平成29年度の開発において、重視すべき点も判明し、着手しやすくなることが期待され、研究進捗がスムーズとなる。また、本システムについては本学の学習管理システムのプラグインとしてインストールが完了しており、データ収集について効率的に行われるため、順調に進展していると判断している。

今後の研究の推進方策

始めに平成28年度に実施されたプロジェクト型学習において、自己調整学習、先延ばし行動、貢献度に関する心理データと成績データを用いて、社会共有調整学習モデルを構築する。そのモデルから機能デザインに落とし込む。また同時並行に、その土台となるプロジェクト型学習支援システムの機能改修を進めてゆき、形成的評価を行うことを予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Learning Analytics in Ubiquitous Learning Environments: Self-Regulated Learning Perspective2016

    • 著者名/発表者名
      Yamada, M., Okubo, F., Oi, M., Shimada, A., Kojima, K. and Ogata, H.
    • 雑誌名

      Proceedings of the 24th International Conference on Computers in Education (ICCE2016)

      巻: 2016 ページ: 306-324

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Social Presence Visualizer: Development of the Collaboration Facilitation Module on CSCL2016

    • 著者名/発表者名
      Yamada,M., Kaneko, K. and Goda, Y.
    • 雑誌名

      Lecture Note of Communications in Computer and Information Science

      巻: 647 ページ: 174-189

    • DOI

      10.1007/978-981-10-2618-8_14

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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