研究課題/領域番号 |
16H03081
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
鈴木 克明 熊本大学, 教授システム学研究センター, 教授 (90206467)
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研究分担者 |
平岡 斉士 熊本大学, 教授システム学研究センター, 准教授 (80456772)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | インストラクショナルデザイン / 教育工学 |
研究実績の概要 |
本研究は、教育設計(インストラクショナルデザイン、以下ID)専門家の基礎的なスキル養成に取り組んできた研究を発展させ、対象領域の固有性に対応した応用力をPedagogical Content Knowledge (PCK)の観点から整理し、ID専門家の養成課程に組み込む方策を構築・試行するものである。まず、教育課程の更新が進む 医薬系の専門領域を取り上げ、当該領域の教育改善にID専門家として貢献できる人材が持つべき応用力を同定するためにヒアリング調査を実施した。その後、他領域についても同様に構築を進めるため、「ある領域の学びから多くの収穫を得るための8つの問い」を枠組みとして、電気回路・電磁気学、応用物理学、発達 心理学・文化心理学等の分野で基礎科目を担当する教員へのヒアリングを実施した。その結果を受けて、本研究の趣旨に即して拡張した上で、再インタビューを実施した。それらの結果から、特定領域に強いID専門家養成研修プログラム(ワークショップ)の基本設計をし、それに基づいてワークショップを試行した。ワークショップは上級ID専門家にふさわしい前提要件を満たした8名の参加者の協力を得て、事前課題と対面研修と事後課題を含む形で実施し、参加者全員が認定要件を満たす成果をあげた。
IDポータルサイトでの公開としては、これまでの研究成果を生かして「お悩み解決Q&Aサイト(http://suzu-lab.sakura.ne.jp/qa/)」を拡張し、あわせて「ID実力チェック(教材企画書編)(http://www2.gsis.kumamoto-u.ac.jp/idbs/)を再改訂するとともに「作業支援ツール群」を充実させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
ワークショップは上級ID専門家にふさわしい前提要件を満たした8名の参加者の協力を得て、事前課題と対面研修と事後課題を含む形で実施し、参加者全員が認定要件を満たす成果をあげた。次年度には同様の形式で一部修正したワークショップを再度試行することとするが、完成年度に内容を整える計画であった上級ID専門家向けワークショップについては、当初の計画より先んじて、その形をほぼ整えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度には同様の形式で一部修正したワークショップを再度試行することで、その効果を確認するとともに、必要な修正を加えて公開可能な形に整えていく。それに加えて、研究成果を内外に発表し、その普及に努めることとする。以上を踏まえて、本研究で年々充実させてきたIDポータルサイト(http://idportal.gsis.kumamoto-u.ac.jp/)に研究成果をまとめるとともに、ID専門家向けの情報や作業支援ツールなどを充実させて公開する。
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