研究課題
本研究は、放射線影響をめぐる科学的な調査研究について、その形成と展開を歴史的に解明するとともに、それらが国際機関等の場でどのように評価され、防護基準の策定にいかされたのかの経緯を解明することを目的とし、歴史と現状の両面から、科学史を軸に据えつつ学際的に研究を進めてきたものである。本年度は、4年目(最終年度)であり、他のグループとの共催のものも含め、学会等でのシンポジウムや公開の研究会等を企画・開催し、研究成果の発表を行なうことができた。5月に日本科学史学会第66回年会において、シンポジウム「放射線の被曝調査と防護基準策定をめぐる科学と倫理――その歴史と現在」を開催し、学会員ばかりでなく、非会員で関心のある市民の参加も多数得られた。6月には、新たに立ち上げた「分野を横断した放射線疫学の研究会」を公開で開催した。また、同6月には、日本平和学会2019年度春季研究大会において、「グローバルヒバクシャ」分科会のセッション(「〈調べない、知らせない、助けない〉を正当化する論理」)の企画に協力した。11月には、科学技術社会論学会においてオーガナイズド・セッション「福島「県民健康調査」検討委員会は科学的か」を行なった。3月には、他のいくつかの研究グループと共催で、ICRP(国際放射線防護委員会)勧告・報告書の改訂草案に関する多面的検討をテーマとして、ウェブ会議システムを利用した研究会を行ない、2020年5月開催予定の日本科学史学会第67回年会においてシンポジウム「放射線防護とは何か――ICRP勧告の歴史と福島原発事故の教訓」を企画することができた(その後、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、年会の開催自体は中止となり、予稿集の発行によって開催の代わりとされることになった)。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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科学史研究
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生物学史研究
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年報 科学・技術・社会
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