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2019 年度 実績報告書

胎生臓器ニッチ法を用いた自己腎臓前駆細胞由来腎臓再生法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16H03175
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

横尾 隆  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70301538)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード腎臓再生
研究実績の概要

我々は発生段階にある子宮内胎児の臓器発生部位(胎生臓器ニッチ)に発生時期に合わせて臓器前駆細胞を注入し、臓器初期発生のプログラムを遂行させることにより各臓器系譜に分化誘導を行う方法(「胎生臓器ニッチ法」)を開発した。一度各臓器系譜に分化が始まった前駆細胞由来組織は、レシピエントに移植することで自己組織化能により発生を継続し成熟した臓器まで分化することが可能となる。本法はげっ歯類において間葉系幹細胞やネフロン前駆細胞より尿生成機能、腎臓内分泌機能を獲得させることが証明されている。そこでヒト応用を目指して大型動物を用いたスケールアップをすることが本申請研究の目的であった。最終年度は、ヒトiPS細胞由来ネフロン前駆細胞をブタ胎仔腎臓発生ニッチに注入後マーモセットに移植し尿流出を確認する実験を行った。異種移植のため、既報に則りMMF、タクロリムス、ステロイドによる強力な免疫抑制下で移植後マーモセットの維持を行った。本来であれば尿の流出が十分期待できる術後60日まで維持する予定であったが、大量の免疫抑制剤による食思不振及び下痢などの副作用により、1ヶ月で体重が約300グラムから200グラム程度まで急激に低下したため実験中断を余儀なくされた。移植後1ヶ月の段階で、移植片は急性拒絶を免れており、ボウマン腔の拡大や尿細管管腔内の円柱形成など、尿の流出を客観的に示唆する所見が認められたが、移植後の経過が短いことと栄養不良による移植片の発育不全のため十分な尿が得られなかった。このため尿排泄腔内の尿貯留不足があり尿路形成術を断念した。新世界ザルであるマーモセットはヒトで用いられる生物学的製剤などが無効であり従来の免疫抑制剤の増量のみでしか拒絶管理ができないため、本実験にはマーモセットは使用できないことが明らかとなった。現在ヒトと同じ旧世界ザルであるカニクイザルを用いての実験を検討している。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Mesangial cell regeneration from exogenous stromal progenitor by utilizing embryonic kidney.2019

    • 著者名/発表者名
      Saito Y, Yamanaka S, Fujimoto T, Tajiri S, Matsumoto N, Takamura T, Matsumoto K, Yokoo T
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 52 ページ: 627-633

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2019.10.080.

    • 査読あり
  • [学会発表] 異分野連携に立脚した腎臓再生研究2019

    • 著者名/発表者名
      横尾 隆
    • 学会等名
      第49回日本腎臓学会西部学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] Generation of the human kidney in animal hosts2019

    • 著者名/発表者名
      Takashi Yokoo
    • 学会等名
      IXA 2019 (国際異種移植学会)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Kidney regeneration using induced pluripotent stem (iPS) cells2019

    • 著者名/発表者名
      Takashi Yokoo
    • 学会等名
      56th ERA-EDTA Congress
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科

    • URL

      https://jikei-kidneyht.jp/

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公開日: 2021-01-27  

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