研究課題/領域番号 |
16H03195
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中楯 龍 九州大学, 先端医療イノベーションセンター, 特任准教授 (40584470)
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研究分担者 |
赤星 朋比古 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20336019)
大内田 研宙 九州大学, 大学病院, 講師 (20452708)
荒田 純平 九州大学, 工学研究院, 准教授 (40377586)
池田 哲夫 九州大学, 大学病院, 准教授 (60585701)
橋爪 誠 九州大学, 医学研究院, 教授 (90198664)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ロボット / ハンド |
研究実績の概要 |
本研究は、究極的に直感的な腹腔鏡手術用ロボットとして、体内に挿入して手術が可能な極小の5本指のマスタスレーブ式ロボットハンドを開発することを目的としている。最終形としてグローブ型センサによって操縦者の手の動きを体内で再現することが可能な2本のハンドを備え、3D内視鏡を加えたシステムにてドライボックスでの外科結紮を実現することを目標としている。 H29年度は特に操作性を大幅に向上させるため、マスタグローブについてハードウェアの改良を行った。これまでに独自に開発してきたマスタグローブは関節の動きをワイヤに伝え、その変位をカメラで検出するため、カメラの画像転送、データ処理にかかる時間遅れが大きいという問題があった。また、ジョイントベースのセンシングであるため、各関節の誤差が蓄積して指先端に現れ、特につまみ動作のときに指先が合わない問題があった。そこでこれまでの方式を変更し、非接触位置センサで指先位置を直接計測し、手のリンクモデルを用いて各関節角度を算出する方式とした。位置センサには高サンプリングレートの磁気式センサを用いた。また、本システムに内蔵する3D内視鏡を内製する予定であるが、これまで小型カメラの入手が問題であった。ハイビジョン、高フレームレート、低レイテンシで手術に使用するのに十分な品質の小型カメラを選定し、これに独自のカスタマイズを加えて使用することとした。これに必要な回路開発を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ロボットハンドによる外科結紮にまだ成功していないため。
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今後の研究の推進方策 |
先端部が屈曲するロボット3D内視鏡を新たに開発する。カメラはハイビジョンで小型のものを用い、10mm径に収める。ディスプレイは3Dヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用い、磁気式位置センサにより操作者頭部の動きで3D内視鏡をコントロールする。3本の腕と1本のカメラの計4本、各φ10mm程度をφ25mm程度のパイプ1本に収めて体内に挿入するシステムとする。
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