研究課題/領域番号 |
16H03209
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
小山 哲男 兵庫医科大学, 医学部, 特別招聘教授 (40538237)
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研究分担者 |
道免 和久 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50207685)
内山 侑紀 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50725992)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 帰結 / 核磁気共鳴 / 予測 / 上肢 / 下肢 / 認知 / 栄養 |
研究実績の概要 |
脳卒中は本邦において要介護状態となる主要な疾患である。その症状は、脳損傷による手足の麻痺、言葉や空間認知の障害である。これらの障害の軽減のためにリハビリテーションが必要である。効果的なリハビリテーションには、脳損傷の程度に応じてどの程度障害が回復するかを予測すること、すなわち予後予測が不可欠ある。
本邦の脳卒中医療でMRIは日常的に用いられている。その撮像法のひとつ、拡散テンソル法脳画像(DTI)は脳内線維障害の定量化(DTI-FA)を可能とする。本研究課題で、我々のグループはコンピュータプログラミングによる自動解析を用いた手法で、発症2週間頃のDTI-FA値が、発症半年後頃の症状と相関する知見を得た。具体的には以下である:(1)錐体路の線維損傷と手足の麻痺の症状は相関し、その相関係数0.7程度であったこと、(2)非病巣半休の脳内線維の健全性の保たれている場合は手足の麻痺の障害は軽度の傾向があったこと、(3)上縦束の線維損傷と認知障害(言語・空間認知)は相関し、その相関係数は0.4程度であったこと、(4)日常生活動作の低下について脳内線維損傷と並んで加齢が重要な要素であったこと、である。
上述の知見により、DTIは脳卒中患者の予後予測において、定量的数値を持って役立つことが示された。脳卒中の罹患人口は120万人程度とされている。本邦においてのMRI普及は10万人あたり5台程度で、諸外国に比べて広く普及している。MRIのDTI撮像法を脳卒中医療に用いることで、効果的なリハビリテーションに役立つ可能性を示した研究実績である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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