研究課題/領域番号 |
16H03224
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木原 成一郎 広島大学, 教育学研究科, 教授 (20214851)
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研究分担者 |
齊藤 一彦 広島大学, 教育学研究科, 教授 (60413845)
大後戸 一樹 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (20632821)
岩田 昌太郎 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (50433090)
久保 研二 島根大学, 教育学研究科, 准教授 (90594698)
村井 潤 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (90610890)
加登本 仁 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (40634986)
嘉数 健悟 沖縄大学, 人文学部, 准教授 (50612793)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 授業研究 / 体育科教育 / 校内研修 / 現職教育 / 省察 / リフレクション・シート / 協議会 / 教師の信念 |
研究実績の概要 |
1年次に作成した校内研修プログラムを中国に紹介するため、その基礎として2年次は、木原と久保が中国の北京市と杭州市の校内研修の実態を調査した。そして、調査結果をもとに、1年次に作成した校内研修プログラムを修正し、3年次の海外への紹介活動に備えた。中国の校内研修の実態の調査は、日本の校内研修における授業研究の過程と比較することで行った。日本の校内研修における授業研究のプロセスは、次のようになる。 ①指導案作成:校内の教員による指導案の作成において、単元全体の指導内容を吟味し、到達目標と評価基準を設定する。②研究授業:授業者は、作成した指導案に基づいて授業を実施する。観察者は、所属学年等の小集団を組織し、小集団ごとに観察対象を分担して観察する。③協議会:授業者は、自身の授業について自評する。観察者は、観察結果を意見交換し、その結果を発表する。そして、助言者が、批評を加える。④省察:授業者と参観者は感想カード等に授業研究を通して気づいた内容を記入する。 中国の校内研修における授業研究において、上記のようなプロセスが行われているかどうかを調査した。そして、その調査結果に応じて、中国の状況に適合するように我々の校内研修プログラムを修正した。また、3年次の紹介活動に備え、中国から研究協力者の林楠氏とスコットランドのエジンバラ大学において体育教師教育を専門とするMike Jess氏を招聘し、校内研修プログラムの観察をしていただき、プログラムを理解していただいた。そして、日本・中国・スコットランドの体育の授業研究の実態を世界授業研究学会大会(名古屋大学)において、シンポジウムを開催して報告した。 さらに、齊藤がJICAの白旗氏の協力のもと、海外へ現職研修として授業研究を紹介するための事前指導として、青年海外協力隊の補完研修で体育の模擬授業を指導し、その成果と課題を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
木原と久保が中国の北京市と杭州市の校内研修の実態を調査し、中国の校内研修における授業研究において、日本の授業研究のプロセスとの比較を行い、中国の状況に適合するように我々の校内研修プログラムを修正し、3年次の中国へ教師の省察を促す授業研究の方法を紹介する準備を整えることができたため。 また、3年次の紹介活動に備え、中国、スコットランドから研究協力者の林楠氏とスコットランドのエジンバラ大学において体育教師教育を専門とするMike Jess氏を招聘し、日本・中国・スコットランドの体育の授業研究の実態を世界授業研究学会大会(名古屋大学)において、シンポジウムを開催して報告したことにより、各国の授業研究の実態についてお互いの理解が深まったため。
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今後の研究の推進方策 |
1年次に作成した校内研修プログラムをスコットランドに紹介するため、その基礎として3年次に、木原がスコットランドのエジンバラ市の校内研修の実態を調査する。そして、調査結果をもとに、1年次に作成した校内研修プログラムを修正し、3年次後期のスコットランドへの紹介活動に備える。
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