研究課題/領域番号 |
16H03229
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
齋藤 健司 筑波大学, 体育系, 教授 (80265941)
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研究分担者 |
石堂 典秀 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (20277247)
出雲 輝彦 東京成徳大学, 応用心理学部, 教授 (50296373)
川井 圭司 同志社大学, 政策学部, 教授 (50310701)
秋元 忍 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (50346847)
金子 史弥 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (90645516)
日下 知明 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 助教 (10846299)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | Lex Olympica / オリンピック憲章 / オリンピズム / スポーツ法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、オリンピックに関する法規範である「Lex Olympica」がどのような法体系を形成し、世界にどのような影響を及ぼしているのかを明らかにすることである。 本年度は、第1に、Lex Olympicaの中心をなす、オリンピック憲章の全体の法的構造及び各規則の分析検討を行い、全体の総括を行い、オリンピック憲章に関する全体の解説をまとめた。主にオリンピズムの基本原則、知的財産、オリンピック・ムーブメント、IOC、NOC及びIFの任務や権限、OCOG及びオリンピック競技大会の開催、スポーツ仲裁、アンチ・ドーピングなどについて関連する規則を検討した。また、オリンピック憲章の全体の翻訳を行った。また、Lex OlympicaとLex Sportivaの概念や両者の関係について、オリンピック憲章を中核として形成されたスポーツ法の体系と構造を分析し考察した。 第2に、Lex Olympica の各国への影響について分析するために、各国のスポーツ法等への影響、オリンピック開催に伴う影響、その他の国内の個別法等とLex Olympica との調整や対立の関係について調査し、分析した。Lex Olympicaの諸外国における影響を調査するため、インターネット情報や文献情報を主に収集し、関連する動向を把握した。なお、本年度に予定していた海外調査を、渡航制限などがあり一部実施することはできなかった。オーストラリアのスポーツ紛争解決制度、アンチ・ドーピング政策への影響、イギリスのスポーツ団体のガバナンス改革、オリンピックにおけるボランティアなどに関して研究成果を公表した。 第3に、次年度に向けて本研究の総括のためのシンポジウムの準備・検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オリンピック憲章の全体の体系や各規則に関する研究課題については、概ね進展している。今後、オリンピック憲章の法体系や全体の総合的な考察が課題として残された。諸外国へのLex Olympicaの影響に関する研究課題については、世界的なコロナウイルスの蔓延により、一部の海外渡航調査や研究会を行うことができなかった。研究期間の延長を申請して、インターネットによる文献研究、研究に関する情報の収集や研究の打ち合わせを行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後、本年度に行ったLex Olympca及びオリンピック憲章の法体系について研究成果を令和2年度の日本体育・スポーツ政策学会の学会大会で公表する予定である。また、Lex Olympicaの諸外国での影響を考察し、研究成果報告書にまとめ、公表する予定である。また、Lex Olympicaに関する研究集会を企画する予定である。
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備考 |
本研究の研究の概要及びSDGsとの多様な関係を紹介している。
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