研究課題/領域番号 |
16H03247
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
岡 靖哲 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (60419025)
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研究分担者 |
林 光緒 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (00238130)
田中 秀樹 広島国際大学, 心理学部, 教授 (30294482)
笹澤 吉明 琉球大学, 教育学部, 准教授 (50292587)
古谷 真樹 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (10725998)
山本 隆一郎 江戸川大学, 社会学部, 准教授 (30588801)
堀内 史枝 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50363247)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 睡眠教育 |
研究実績の概要 |
成長期の睡眠の問題は心身の発達に重大な影響をもたらすことから,睡眠の問題を早期に見出し睡眠マネジメントを行うことは重要であり,成長に伴う睡眠の生理的変化や生活背景など複数の要素を考慮する多面的なアプローチとして,幼児~大学生までを対象として,それぞれの年齢層に特徴的な睡眠の問題点を的確に把握し,睡眠知識の普及と睡眠行動改善を通じて健全な睡眠を取り戻せるよう最適化した睡眠改善プログラムを作成することを目的として研究を実施している.平成28年度には,睡眠日誌や睡眠質問票から,各年齢層に共通あるいは特有の睡眠問題をそれぞれ抽出するため,地域の小児を対象として,睡眠問題と関連する児の行動指標(強さと困難さ質問票)やメディア利用などについての問診票を付加して,その関連性についても解析を行った.また,睡眠質問票や睡眠日誌は自記式であり,実際の睡眠状態との違いを生じることがあるため,一部の対象者において,腕に装着して活動を連続記録するアクチグラフを同時測定し,客観的睡眠データを得た.これらの結果より,質問票における睡眠習慣の設問の妥当性を検証し,より正確な回答が得られるよう,質問票に修正を加え,睡眠習慣や睡眠の問題点を効率的に把握できる項目を抽出し,各年齢層に応じた睡眠質問票・睡眠日誌を再検討し,睡眠評価法を確立した.研究成果を分担研究者と共有し,学校教育関係者を対象としたシンポジウムにおいて,特に睡眠障害とその影響についての啓発活動・議論を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
幼児期~大学生を対象にした睡眠教育パッケージの構築・有効性の検討を予定通り実施している.睡眠日誌や睡眠質問票から,各年齢層に共通あるいは特有の睡眠問題をそれぞれ抽出でき,初年度の検討を基に睡眠評価法を確立できた.来年度に予定している生活リズム健康法を用いた各年齢層に特有の問題にフォーカスした睡眠教育を実施するうえで必要な準備を予定通り整えている.研究分担者とは2度の研究打ち合わせ会合を持ち,各地域における研究の進捗を確認するとともに,各年代における手法を合同で協議することで,研究の方向性を確認できている.教育関係者を対象としたシンポジウムにおいて,研究者の成果を発信する試みもすでに実施し,教育関係者にどのようにアプローチすることが有効であるかの知見も得て,来年度の検討に生かす予定である.
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度には,前年度の調査で明らかにした睡眠問題を改善するための方法として,これまで中学生・高校生・大学生で有効性を確認している生活リズム健康法を基に,各年齢層に特有の睡眠問題を改善するための項目を追加して睡眠教育手法を構築し,睡眠教育の効果の検証を行う.平成30年度には,前年度に実施した,各年齢層に応じた生活リズム健康法の結果をもとに,生活リズム健康法を再検討する.各年齢層毎にどのような睡眠教育・指導が有効かを考慮し,幼児期~大学生まで継続的に実施できるプログラムとする.初年度に確立した睡眠評価法と生活リズム健康法を集約し,睡眠改善パッケージを構築する.教育現場等で実際に運用・検討してさらなる改善を図り,広く活用可能な形式で公開する方向である.
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