研究実績の概要 |
24時間の間接熱量測定から、早朝空腹時(6時起床、運動は7時に開始)の運動(最大酸素摂取の60%強度で60分)は夕方(朝食と昼食を摂取した後、運動は16時開始)の運動に比べて、他の時間帯に行う運動に比べて、1)脂肪酸化への依存度が大きい、2)炭水化物への依存度が小さい、3)運動前のグリコーゲン貯蔵量が既に低下しているので、運動後に 顕著なグリコーゲン枯渇をもたらす、ことなどを確認した。 この時の代謝内分泌機能について、血糖持続測定装置と採血によるホルモン測定等で検討すると、早朝空腹時の運動が低血糖を惹起することはなく、むしろ夕方の運動直後に血糖が低くなることがあった。また採血(6:00, 9:00, 12:00, 15:00, 18:00, 21:00, 23:00および翌朝6:00)により測定した血漿インスリン濃度には朝の運動と夕方の運動試行間に顕著な差は認められなかった。一方、血漿遊離脂肪酸濃度は朝食前の運動直後に上昇し、特に不飽和脂肪酸濃度の上昇が顕著であった。 飲み込み型体温計で測定した深部体温の経時変化では、運動時の体温上昇と睡眠時の体温低下(入眠後に低下するが、睡眠の後半には体温が上昇した後に覚醒に至る)等が認められた。睡眠時の体温は夕方運動においてやや高い傾向が認められた。 血球の時計遺伝子(NR1D1, NR1D2, Per1,Per2, Per3, ARNTL, clockなど)発現の解析を開始して、データを得始めた。
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