研究課題/領域番号 |
16H03255
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
久賀 圭祐 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60241816)
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研究分担者 |
柳川 徹 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10312852)
酒井 俊 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30282362)
磯辺 智範 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70383643)
蕨 栄治 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 肥満 / 脂肪性肝疾患 / 運動療法 / 転写因子 / エンドトキシン / 炎症・酸化ストレス |
研究成果の概要 |
NAFLDには栄養管理のみならず,骨格筋の増加や維持に向けた運動が重要である.NAFLDに対する運動療法は,種類を問わず肝脂肪蓄積を改善すること,肝の炎症・線維化の病態改善には高強度の有酸素運動が有用であった.運動の肝病態改善のメカニズムには,インスリン抵抗性の改善に加えて,運動が誘導する転写因子Nrf2の活性化を介した抗酸化ストレス作用の発動が重要であると考えられた.また,運動より分泌されるDHEAなどのホルモンは, Kupffer細胞による腸内細菌由来のエンドトキシンの生体除去を増大させ,抗炎症作用の発動も重要であった.運動は最も基本的であり継続性のあるNAFLDの予防・治療法である.
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自由記述の分野 |
スポーツ医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NAFLDはメタボリック症候群の肝における表現型である.NAFLDでは運動療法と食事療法が予防と治療の基本となるが,その予防や治療としての運動を含む身体活動(PA)に関するエビデンスは全般的に少ない.本研究では,肝脂肪蓄積や線維化を軽減するために必要なPAの強度,頻度,時間と種類は何かの質問に回答する成果を得た.また,マウスの動物実験より,走運動は転写因子Nrf2の活性化により生体の抗炎症酸化ストレス応答を増大させ,体重減少には依存せず,NAFLDの肝病態を改善するという新しい運動の分子メカニズムを解明した.
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