研究課題/領域番号 |
16H03261
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡邉 幹夫 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50294088)
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研究分担者 |
竹中 要一 関西大学, 総合情報学部, 教授 (00324830)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | エピゲノム / 双生児 / 臨床検査 / 自己抗体 / 自己免疫疾患 / 甲状腺 / 環境因子 / 遺伝因子 |
研究成果の概要 |
疾患あるいは病態に関与する環境要因としてエピゲノム要因をターゲットにし、遺伝要因が一致しているにも関わらず病態が不一致な一卵性双生児を対象に厳密に解析した。さまざまな疾患の中で自己免疫疾患に着目し、自己抗体の出現に不一致な一卵性双生児を探索した結果、抗サイログロブリン抗体の陽性率が高いことから、抗サイログロブリン抗体が陽性の個体と陰性の個体の一卵性双生児ペアを19組見出し、双方陽性あるいは陰性の一致ペアも合わせて解析した。 その結果、19組全体でペア間でエピゲノム変化の代表であるDNAメチル化率に有意な違いはなかったが、特定の遺伝背景を有する不一致ペアで有意なメチル化率の違いを見出した。
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自由記述の分野 |
臨床検査学・ゲノム検査学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エピゲノム変化のような環境因子を解析するには、一般集団ではなく一卵性双生児ペアを対象とするのが重要であるが、その中でも、環境因子に感受性のある遺伝的背景をもっている個体でのみ、環境因子が表現型に影響すると考えられる。 本研究成果では、遺伝子多型により環境因子に感受性をもつ一卵性双生児ペア、すなわち特定の表現型が不一致なペアに特異的な遺伝的背景を見出し、その遺伝的な背景をもつ個体で環境因子が表現型に関与する機序をはじめて解明した。遺伝因子と環境因子のクロストークを解析する上で必須の研究手法を用いたはじめての双生児研究であり、ゲノム・エピゲノム情報とヒトの表現型の関連を解明する手法の先鞭といえる。
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