研究課題/領域番号 |
16H03301
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
設樂 宗孝 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10357189)
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研究分担者 |
松本 有央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 主任研究員 (00392663)
松田 圭司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 主任研究員 (50358024)
肥後 範行 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 主任研究員 (80357839)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 行動決定 / 報酬価値 / 分散表現 / マルチニューロン活動 / アカゲザル / 眼窩前頭皮質 / 前頭前野 / 労働負荷 |
研究実績の概要 |
報酬獲得のための行動決定の際の報酬価値のコーディングを調べるために、2頭のサルに、報酬までの労働負荷と報酬量の組み合わせを選択する行動決定課題(行動選択型報酬スジュール課題)トレーニングした。この課題では、3から4段階の報酬量と3から4段階の仕事量を組み合わせた9から16通りから、その内の2つを選択肢として呈示し、選択を行わせる。選択はモンキーチェア内に装備した左右のバーの内いずれかを握ることで行う。行動選択の結果は報酬価値の指数関数割引モデルでよく説明された。このモデルを用い、眼窩前頭皮質の単一ニューロン活動を2番目の選択肢が呈示されたときに関して解析した結果、およびムシモルによって当該部位を不活性化したときの結果を、国際学会(Society for Neuroscience年大会)で発表した。次に、報酬までの遅延時間と報酬量の組み合わせを選択する行動決定課題(行動選択型報酬遅延課題)をサルにトレーニングしている。この課題も同様にトレーニングするが、行動選択型報酬遅延課題であることを示すため最初の固視点の色を黄色とし、報酬遅延時間はターゲットの長さによって、報酬量はターゲットの明るさによって表す。報酬遅延時間は、スケジュール課題遂行にかかる時間に合わせた。一方、マルチユニット記録のためにマルチ電極の検討をtetrodeタイプとlinear arrayタイプについて行ない、また、マルチユニット記録装置の作成についてはRipple社のSCOUTシステムを導入して実験制御装置とのインターフェースの作成を行い、人工データを入力して記録、そのデータ解析方法の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サルに行動決定課題をトレーニングするのは通常1年以上かかるが、順調に進んでいる。マルチユニット記録装置の準備も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
行動決定課題のトレーニングが修了したサルに頭部外科手術を行って、マルチユニット記録用のチェンバーを取り付け、マルチユニットの記録・解析を行う。
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