研究課題
本年度は、運動経験が運動野間の半球間抑制に与える影響を、両側運動野の経頭蓋磁気刺激による半球間抑制計測により検討した。健常若年者において、30分間の両手ピアノ演奏により、運動野間の半球間抑制が可塑的に変化することを見出している。また管楽器奏者における課題機能的MRI研究により、小脳の活動が演奏音の安定性に関わることを見出し、国際誌に報告し(Uehara et al. 2019)、運動能力の個人差を表現している脳領域を発見した(Kita et al. 2019)。ラット実験では、音operant学習中の脳活動を運動野,小脳,腹側基底核並びに前頭極に見出したが、腹側基底核活動が行動動機に関わり,この部位の機能阻害により音operant学習行動が抑制されることを国際誌に報告した(Hori et al. 2018)。同じ実験系とMRIを用いた縦断研究により、3日間の音operant学習ラットにより、小脳に構造可塑的変化が生じることを発見しており、小脳の構造可塑性の組織学的実態について、免疫染色による組織学的検討を行なうと共に、PETを用いてグルタミンAMPA受容体の可塑的変化についての探索を開始した。また脳機能・構造イメージングにより、ヒト大脳皮質の神経突起特性、自発的共振活動や皮質間の機能的・構造的連絡性(コネクトーム)についての大規模データ収集・解析法の基盤技術の構築と解析環境の整備を進め解析環境および自動解析処理システム・データベースを構築した。学習や習熟に関わる脳構造・拡散MRI・安静時機能MRIデータを取得し、可塑性に関わる脳コネクトームの解明を進めた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 7件、 招待講演 2件)
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