研究課題/領域番号 |
16H03343
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
神崎 宣次 南山大学, 外国語学部, 教授 (50422910)
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研究分担者 |
久木田 水生 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (10648869)
西條 玲奈 北海道大学, 文学研究科, 専門研究員 (10768500)
本田 康二郎 金沢医科大学, 一般教育機構, 准教授 (40410302)
岡田 美智男 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50374096)
佐々木 拓 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (70723386)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ロボット倫理学 |
研究実績の概要 |
初年度である今年度は、まず二度のミーティングを行い、メンバー間での情報交換や問題意識の共有を図った。JST/RISTEXなどの他の研究資金や組織によって実施されている、本研究課題に隣接する内容のプロジェクトにも参加しているメンバーが多いので、それらのプロジェクトとの重複を避け、本研究課題固有の問題設定を明確にする必要性があった。その反面、他のプロジェクトへのメンバーの参加を通じて、来年度以降の本研究課題の遂行に必要な、外部との協力関係をより強化することもできた。 ミーティングによって共有された問題意識に基づいて、メンバー各自が国内外の学会や学術会議での発表、論文や記事、事典項目の執筆などの実績を公表した(校正済みだが刊行は29年度のものを含む)。また、メンバーのうち代表者である神崎、分担者である久木田と佐々木による共著として『ロボットからの倫理学入門』(2017年、名古屋大学出版会)を出版した。 また、今年度の一つのテーマとしてデュアルユースの問題を選び、このテーマを重点的に扱うために十二月のミーティング(これは代表者である神崎が所属大学で得た研究資金と合同で開催された)では戦争倫理学の専門家、生命科学の研究倫理等の専門家、科学技術社会論の専門家を招聘して問題を検討し、三月には北海道大学で科学技術社会論等を専門とする研究グループとこのテーマでのワークショップを共同で開催した。 その他、29年度以降の海外への研究成果発信のために、メンバーの国際学会参加スケジュールの策定なども行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要で述べたとおり、書籍の出版も含めて、成果の発表は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要で述べたように、ロボットや人工知能技術の社会的影響についての研究は他の研究資金や組織によっても実施されるようになっており、また本研究計画のメンバーもそうしたプロジェクトに参加しているので、それらと本研究計画との差別化が必要である。他のプロジェクトは概ね科学技術社会論的もしくは政策論的をベースとしているので、本研究計画では哲学、倫理学的性格をより強く打ち出していくことが、国全体での研究の重複を避け、研究資金の有効利用に資すると考えられる。加えて、日本国内の議論では紛争等での利用についての議論が避けられている傾向があるが、国際的な議論の動向を考えればそのような抜け落ちがあるのは望ましくないので、29年度から戦争倫理学の専門家を分担者として加える。
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