研究課題
平成29年度には第一回研究会を6月に開催し、招聘した研究者とメンバー二人から、それぞれ確率共鳴に関連づけて、物理現象としての同期現象、心理現象としての同期現象、さらには、対面的な場合の心理現象と集団的な場合の同期現象などについての報告をしてもらった。そのあと、それぞれの研究の進捗状況を報告し合った。研究会は公開とし、院生を含め若手研究者らに声をかけて参加してもらった。その後、メールなどで議論を継続しつつ、第二回の研究会を2月に開催した。この会にはメンバー以外の若手研究者を招聘し、集合的記憶の考察に向けて、戦後の芸術作品の作製理念と受容の方向性について報告してもらった。ここでは言語圏も分野も異なる多彩な顔ぶれとなり、幅広い射程で議論をすることができた。このときにも研究会を公開とし、院生をはじめ若手研究者らに声をかけ、多数の参加があった。今年度は、メンバーがこのプロジェクトによる研究成果をそれぞれの分野の国際研究集会や海外に招聘されて行った公開セミナー、また、国内における一般向けの公開セミナーなどの機会を利用して発表している。その際の議論を受けて、フィードバックする形で、研究会で成果報告を行った。また、分担者の一人は成果を国際会議に投稿したところ、最優秀論文賞を受賞した。こうした交流を経て、実験研究、応用数学、情報学などの方法論を、人文学の分野でいかに活かすかについての議論を重ねた。これらの議論を踏まえて、これまでに招聘した研究者や若手研究者らを含めて、論集を企画構想し、成果発表に向けての準備を進めている。
2: おおむね順調に進展している
メンバーを中心とし、関連する研究者らに毎回研究会への参加を呼びかけて、院生から中堅まで、幅広い年齢層の参加者による議論を展開している。メンバーやこれら若手研究者を含めて論集を企画しその準備が順調に進んでいる。
30年度は最終年度となるため、年度の前半に集中して研究集会を開催し、各自の研究報告を行うと共に、引き続き若手研究者らの参加を促し、論集として、研究成果の発表についてさらに準備を進める。また、次年度以降の研究の継続についても議論を進める。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 5件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 図書 (4件)
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