• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

創造的思考の基盤としての建築術:初期近代イタリアの美術・文芸における空間の観念

研究課題

研究課題/領域番号 16H03373
研究機関大阪大学

研究代表者

桑木野 幸司  大阪大学, 文学研究科, 教授 (30609441)

研究分担者 水野 千依  青山学院大学, 文学部, 教授 (40330055)
渡辺 浩司  大阪大学, 文学研究科, 准教授 (50263182)
林 千宏  大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 准教授 (80549551)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード記憶術 / 創造 / 建築 / エクフラシス / 百科全書主義 / 庭園 / マニエリスム
研究実績の概要

本年度は四年計画の研究の最終年度ということで、全体の総括を目標に諸課題を遂行した。2019-2020年度の最大の成果としては、研究代表者桑木野の単著『ルネサンス庭園の精神史:権力と知と美のメディア空間』(白水社)の上梓があげられる。西欧の初期近代と呼ばれる時代、建築術、ないしは空間造形芸術が、いかにして文芸や他の視覚芸術と創造的な融合を遂げていたのかを、庭園を分析の中心軸に据えて考察したもので、本研究課題の総決算の意味あいがある。幸いにも本書は、当年度のサントリー学芸賞の芸術部門を受賞し、成果を広く一般に公表する機会にもめぐまれた。アウトリーチの観点から、大きな進展があったものと評価できる。
研究代表者のその他の主だった成果としては、英語の論考が2本、日本語の論文が1本、日本語の口頭発表が3本、その他の記事が7本と、こちらもまずまずの成果と自己評価している。
他方で、コロナ禍により、当年度末に予定していた国際シンポジウムの開催が困難となったため、52万円を次年度に繰越、コロナの感染状況の推移を見ながら、開催の準備をすすめた。しかしながら、延期した開催予定日が、二回目の緊急非常事態宣言のさなかとなってしまったため、対面での開催はあきらめると同時に、発表者の負担等も考慮し、個別にオンラインで成果報告および学術ミーティングを繰り返す方向へと改めた。それらのオンライン上の諸成果のなかでも、特に特筆すべきは、研究代表・桑木野、研究協力者・岡北一孝、同・稲川直樹の三名で立ち上げた分科会「ルネサンス建築史学術ミーティング」で、繰越年度末までに3回のオンラインミーティングを開催、各回充実した研究発表を行い、論文につながる成果を生み出すことができた。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Gardens of Pre-Modern Japan2020

    • 著者名/発表者名
      Koji KUWAKINO
    • 雑誌名

      Encyclopedia of East Asian Design

      巻: 1 ページ: 259-262

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] ルネサンスのメディア革命と建築創作をめぐる諸テーマ2020

    • 著者名/発表者名
      桑木野幸司
    • 雑誌名

      建築雑誌

      巻: 12 ページ: 8-11

  • [雑誌論文] レミ・ベローの2つの牧歌-『牧歌』(La Bergerie)1565年版および1572年版を通して2020

    • 著者名/発表者名
      林千宏林千宏
    • 雑誌名

      CORRESPONDANCES コレスポンダンス 北村卓教授・岩根久教授・和田章男教授退職記念論文集

      巻: 1 ページ: 33-46

  • [雑誌論文] The Great Theatre of Creative Thought. The Inscriptiones vel tituli theatri amplissimi ... (1565) by Samuel von Quicceberg2019

    • 著者名/発表者名
      Koji KUWAKINO
    • 雑誌名

      La Grande Galleria. Spazio del sapere e rappresentazione del mondo nell'età di Carlo Emanuale I di Savoia

      巻: 1 ページ: 65-100

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] モーリス・セーヴ『デリー』(1544)における塔の表象2019

    • 著者名/発表者名
      林千宏
    • 雑誌名

      表象と文化

      巻: XVI ページ: 19-30

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 徳の伽藍ーー中世キリスト教における魂の装飾2019

    • 著者名/発表者名
      水野千依
    • 雑誌名

      美術フォーラム21

      巻: 40 ページ: 34-41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 心のなかに「絵」を描くーー魂の階梯と形象の彼方2019

    • 著者名/発表者名
      水野千依
    • 雑誌名

      上智大学中世思想研究所(翻訳・監修) 『中世思想原典集成 精選4 ラテン中世の興隆2

      巻: 1 ページ: 599-612

  • [学会発表] 思考の庭:知の編集空間としての初期近代イタリア庭園2020

    • 著者名/発表者名
      桑木野幸司
    • 学会等名
      第41回サントリー文化財団フォーラム
    • 招待講演
  • [学会発表] パネル6 Ut architectura poesis─建築の文法と修辞学2019

    • 著者名/発表者名
      桑木野幸司
    • 学会等名
      第14回表象文化論学会大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 神の像(imago Dei)と非類似ーー失われた似姿をもとめて2019

    • 著者名/発表者名
      水野千依
    • 学会等名
      鹿島美術財団 美術講演会
    • 招待講演
  • [図書] ルネサンス庭園の精神史:権力と知と美のメディア空間2019

    • 著者名/発表者名
      桑木野幸司
    • 総ページ数
      388
    • 出版者
      白水社
    • ISBN
      978-4-560-09711-3

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi