研究課題
最終年度である2019年度の最大の成果は、9月に青山学院大学で、三日間に及ぶ大規模な国際モダニズム学会Modernism Studies in Asia 2を主催し、成功を収めたことである。これは英米に偏りがちな英語圏モダニズム研究をアジアからの視点を入れて多様化を図る学会で、前年は香港で開かれていたものを東京で行ったものである。Laura Marcus (Oxford大学), Douglas Mao (Johns Hopkins大学), Aaron Gerow (Yale大学)といったモダニズム研究の世界的権威を基調講演者として招聘し、主催校責任者の秦だけでなく本科研メンバー全員が、青山学院大学文学部などの協賛を仰ぎながら、主体的に企画し、運営した。 ‘Modernism and Multiple Temporalities’を総合テーマとする、100に近い研究発表(もちろん欧米だけでなく、中国、台湾、韓国などアジア諸国からの参加者も目立った)では、本研究のテーマであるモダニズムと現代文学の関係に関して多様で新鮮な見解が披露され、また活発な議論が誘発された。この学会は英米の研究者たちに日本、アジアの研究水準を知らしめたばかりでなく、アジアの視点からモダニズムを読み直すという試みにおいて、まさに本研究の中心的な要素である、時間軸及び空間軸からのモダニズムの再検討という作業そのものを展開するものであった。それを世界の研究の最先端に位置するヴェテラン、若手の研究者たちと行えることができたのは、大きな成果だったと言える。その他、J. M. Coetzee研究の権威Derek Attridge教授(ヨーク大学)を11月に東京大学に招聘し、モダニズムと現代文学関係の講演会やワークショップを開催した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 11件、 招待講演 2件) 図書 (3件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
立命館言語文化研究
巻: 31.2 ページ: 147-159
ジェイン・オースティン研究
巻: 13 ページ: 81-94
https://modernismasia.wixsite.com/main/conferences