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2017 年度 実績報告書

古代ギリシア文明における超越と人間の価値―欧文総合研究―

研究課題

研究課題/領域番号 16H03401
研究機関東京大学

研究代表者

納富 信留  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50294848)

研究分担者 長谷川 岳男  鎌倉女子大学, 教育学部, 教授 (20308331)
栗原 裕次  首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (40282785)
田中 伸司  静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (50207099)
大芝 芳弘  首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (70185247)
田坂 さつき  立正大学, 文学部, 教授 (70308336)
金子 善彦  慶應義塾大学, 文学部(日吉), 教授 (90278309)
高橋 雅人  神戸女学院大学, 文学部, 教授 (90309427)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード西洋古典 / 哲学 / 西洋史 / 人間 / 古代ギリシア / プラトン / アリストテレス
研究実績の概要

ギリシア文化・哲学に関する国際的な研究を進めている本プロジェクトでは、海外で開催される国際学会での発表や論文の公刊、および、海外から研究者を招いての講演会・セミナーを開催する活動を主に行ってきた。そこでは、プラトンやアリストテレスの哲学を中心に、古代ギリシアの人間と超越の問題を総合的に考察している。
2017年には、5月19日に立正大学を会場に、オイヴィンド・ラッバス教授(ノルウエー・オスロ大学)によるアリストテレス哲学講演会を開催した。11月29日にはミカイル・パラマチィス教授(イギリス・オクスフォード大学)をゲストに、立正大学でプラトン『ソフィスト』についての講演会を、12月1日には早稲田大学を会場に、アリストテレスの質料形相論のセミナーを開催した。2018年1月31日には、フランチェスコ・アデモッロ教授(イタリア・フィレンチェ大学)を東京大学文学部招いて、プラトン『クラテュロス』の講演会を開き、2月2日にはプラトン『ティマイオス』のセミナーにゲストとして参加いただいた。
プロジェクトメンバーは国内外の学術大会で多数の研究発表を行った。特に、納富信留(研究代表)は2018年3月にオランダとフランスで古代哲学研究者たちと研究打ち合わせをし、3月18日にはエクサンプロバンス大学(フランス)で、プロタゴラスの『神々について』について研究発表をして参加者と議論した。また、研究会を複数回開催し、メンバーが最新の研究成果を報告し共に議論した。
これらの活動を通じて、最終的に日本発の欧文での研究成果をまとめることを計画している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初平成29年度中に日本・東京で開催する方向で計画していた国際プラトン学会第2回アジア地区研究大会が、平成30年4月に台湾・台北で開催される方向に進んだため、研究計画の一部を変更してそれに対応した。プロジェクト・メンバーからは、栗原裕次と田坂さつきがその学会の実行委員となり、開催へのサポートを行っている。また、納富信留がそこで基調報告を行うことも決まっている。

今後の研究の推進方策

本研究は国際的な学会での研究発表をもっとも重要な活動としており、個々の研究メンバーが世界各地の学会に参加するとともに、とりわけ東アジアでのネットワーク作りを重視している。その意味で平成30年度に開催することになった国際プラトン学会第2回アジア地区大会は、研究成果をアジア地区の研究者と共有し、その研究レヴェルを底上げする上でもっとも大切なものとなる。本研究ではまた、世界で活躍する若手・中堅研究者を積極的に招聘して研究交流・協力を推進している。

  • 研究成果

    (22件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 伝プラトン著『第七書簡』の再検討 ―前四世紀の書簡文学から―2018

    • 著者名/発表者名
      納富信留
    • 雑誌名

      西洋古典学研究

      巻: 66 ページ: 23-34

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ヘレニズム世界の歴史的意義についてーギリシアとローマの間でー2018

    • 著者名/発表者名
      長谷川岳男
    • 雑誌名

      関学西洋史論 集

      巻: 41 ページ: 17-28

  • [雑誌論文] プラトン『国家』第10巻において なぜ詩人の追放が語られるのか2018

    • 著者名/発表者名
      田中伸司
    • 雑誌名

      ギリシャ哲学セミナー論集

      巻: 15 ページ: 44-61

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 知識の定義とイデア論ープラトン『テアイテトス』と「ポリテイア』をめぐって2018

    • 著者名/発表者名
      田坂さつき
    • 雑誌名

      ギリシャ哲学セミナー論集

      巻: 15 ページ: 62-75

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 臨床哲学対話から生命倫理問題を問う2018

    • 著者名/発表者名
      田坂さつき
    • 雑誌名

      立正大学大学院文学研究科紀要

      巻: 34 ページ: 67-84

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] プラトン『ポリテイア』I.334d-eのポレマルコス論駁2017

    • 著者名/発表者名
      納富信留
    • 雑誌名

      フィロロギカ

      巻: 12 ページ: 53-62

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 始まりを問う哲学史 ―複眼的ギリシア哲学史の試み―2017

    • 著者名/発表者名
      納富信留
    • 雑誌名

      哲学

      巻: 68 ページ: 45-62

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Horatius, Carm. 2.16 Otium divos2017

    • 著者名/発表者名
      大芝芳弘
    • 雑誌名

      フィロロギカ

      巻: 12 ページ: 15-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 哲学における対話の意味2017

    • 著者名/発表者名
      田中伸司
    • 雑誌名

      静岡哲学会編『文化と哲学』

      巻: 34 ページ: 35-51

  • [雑誌論文] プラトン『法律』における説得2017

    • 著者名/発表者名
      荻原理
    • 雑誌名

      メトドス

      巻: 49 ページ: 1-13

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『オデュッセイア』と『アルゴナウティカ』におけるセイレーン・エピソード2017

    • 著者名/発表者名
      佐野好則
    • 雑誌名

      ぺディラヴィウム

      巻: 72 ページ: 7-25

  • [学会発表] Mouvance?: An open tradition of Protagoras’ On Gods2018

    • 著者名/発表者名
      Noburu Notomi
    • 学会等名
      The International Protagoras Network Workshop
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 哲学とは何か2017

    • 著者名/発表者名
      納富信留
    • 学会等名
      哲学会第56回研究発表大会
  • [学会発表] 伝プラトン著『第七書簡』の再検討 ―前四世紀の書簡文学から―2017

    • 著者名/発表者名
      納富信留
    • 学会等名
      日本西洋古典学会第68回大会
  • [学会発表] 始まりを問う哲学史 ―複眼的ギリシア哲学史への試み2017

    • 著者名/発表者名
      納富信留
    • 学会等名
      日本哲学会第76回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] ヘレニズム世界の歴史的意義についてーギリシアとローマの間でー2017

    • 著者名/発表者名
      長谷川岳男
    • 学会等名
      関学西洋史研 究会第20回大会
  • [学会発表] プラトン『国家』第10巻においてなぜ詩人の追放が語れるのか2017

    • 著者名/発表者名
      田中伸司
    • 学会等名
      第21回 ギリシャ哲学セミナー
  • [学会発表] 知識の定義とイデア論ープラトン『テアイテトス』と「ポリテイア』をめぐって2017

    • 著者名/発表者名
      田坂さつき
    • 学会等名
      第21回 ギリシア哲学セミナー
  • [図書] 光の形而上学2018

    • 著者名/発表者名
      納富信留、土橋茂樹、樋笠勝士、上枝美典、神崎忠昭、遠山公一、谷寿美、香田芳樹、野元晋、藁谷敏晴、山内志朗
    • 総ページ数
      288 (5-25)
    • 出版者
      慶應義塾大学出版会
    • ISBN
      978-4-7664-2500-0
  • [図書] 哲学の誕生2017

    • 著者名/発表者名
      納富 信留
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      筑摩書房
    • ISBN
      978-4-480-09794-1
  • [図書] リュシス 恋がたき2017

    • 著者名/発表者名
      プラトン、田中 伸司、三嶋 輝夫
    • 総ページ数
      168 (9-74, 107-127, 145-150, 155-157)
    • 出版者
      講談社
    • ISBN
      978-4062924597
  • [図書] やさしさ2017

    • 著者名/発表者名
      高橋雅人、景山佳代子
    • 総ページ数
      113 (34-51)
    • 出版者
      世界思想社
    • ISBN
      978-4790717041

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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