研究課題/領域番号 |
16H03452
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
横山 彰三 宮崎大学, 医学部, 教授 (60347052)
|
研究分担者 |
Michael Guest 宮崎大学, 医学部, 准教授 (00404400)
小松 弘幸 宮崎大学, 医学部, 教授 (30598339)
ブラウン キャスリン 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (70421310)
南部 みゆき 宮崎大学, 医学部, 准教授 (90550418)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 国際協同学習 |
研究実績の概要 |
本年度で2年目となる。初年度に実施したオンライン交流をベースとして、今後の展開を策定するための分析と提携校との調整を中心に研究を進めた。 1)海外提携大学との実施調整を行った。すでに交流を始めている台湾・国立成功大学、台湾・Mackay Medical Collegeとは引き続き交流を進める。インドネシア・ブラウィジャヤ大学とはスケジュールの都合により一端交流は休止することとした。2)昨年に引き続き、Moodle上に構築したライティング交流クラスMed Exchangeに新たな教材を作成するためMackay Medical Collegeの臨床教授、助教綬との打ち合わせを実施し方向性を共有した。3)英文エッセイの評価項目策定:学生の英文ライティングを評価するための項目を策定する。ライティングのスキルや精度の評価というよりは、むしろ医学生が自らの意識に向かい合うプセスを数値化できる評価尺度を目指した。Writing Assessmentand Evaluation Rubrics. Grade6 (McGrow Hill)などを参照しながら、フォームや文法の自己評価に加えることとした。4)ライティングデータを一部電子データ化しその結果をまとめた。5)参加者への事後インタビュー(オンライン)を実施し、システムの評価を行った。このプログラムの意図は、第一義的には異なる文化や価値観との「遭遇」と「交流」であり、その先に見えてくる自己の信念や価値観への気づきを促すことである。それをさらに深めるためにも、今後ライティングスキルの向上を目指した介入は必要であろう。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、前年度のオンライン交流の分析を中心に研究を継続した。価値観や信念、医療に関する文化的な側面などについてエッセイライティングを通しての学びについて、参加者はおおむね肯定的に捉えていることが明らかとなった。その一方で、文法的精度や語彙などライティングの技術的側面についてはあまり満足していない。今回のプログラムではアジア圏の大学との交流を実施した。交流先の大学はすべて10月を新学期とする欧米型の学期制であり、加えてその国特有の行事(旧正月など)により必ずしもお互いのペースが合わないために、ライティングの回数も限られたものとなった。そのため途中にライティングスキルに関する教育を集中して実施する時間的余裕がなく、教師の介入も特に行わなかった。このプログラムの意図は、第一義的には異なる文化や価値観との「遭遇」と「交流」であり、その先に見えてくる自己の信念や価値観への気づきを促すことである。それをさらに深めるためにも、今後ライティングスキルの向上を目指した介入は必要であろう。交流先大学としては、インドネシアと中国も可能性を探っていたが、実際の調整などを考えると今回は台湾に絞って実施するほうが得策かもしれない。その意味では台湾成功大学とMackay Medical Collegeとの交流を中心に進ることとしたい。
|
今後の研究の推進方策 |
提携校(台湾)の参加者数が伸び悩んでいたが、対策としてMackay Medical Collegeとの調整を通じて、1学年全員参加の可能性が出てきた。ただ、ライティングスキル教育もオンラインに入れてという話であるので、その点について教材と教育手法について早急に検討する必要がある。現時点では、Moodleにビデオ教材を乗せて時間外でも日台両方の学生が使用可能なライティング教材作成も視野に入れたい。
|