研究課題/領域番号 |
16H03457
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
相澤 一美 東京電機大学, 工学部, 教授 (00222448)
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研究分担者 |
折田 充 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (60270386)
長崎 政浩 高知工科大学, 共通教育教室, 教授 (70512052)
赤松 信彦 同志社大学, 文学部, 教授 (30281736)
合田 美子 熊本大学, 教授システム学研究センター, 准教授 (00433706)
磯 達夫 東京電機大学, 工学部, 准教授 (40438916)
D・G Coulson 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (50341988)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | e-ラーニング / コンピュータ支援学習 / 語彙習得 / モニタリング / フィードバック |
研究実績の概要 |
本研究は,教科書コンテンツを入力すると,コンコンダンサーで分析し,使用された単語がリスト化され,さらには教師が授業の達成度を明確にしながら個別学習を可能にさせるシステム構築を目指している。 本年度は,教科書コンテンツを入力すると単語のリストを作成し,さらに品詞,意味,発音などが付加したリストを作成できるVocabulary Active Learning System (VOCALS)を開発した。このシステムは,小学校から大学生までの学習者を広く支援するため,現在の中学校の教科書全6種類でのレンジと同時に,BNCとCOCAに含まれる1万語のリストの順位を表示できる。中学校の教科書のレンジを指標としたのは,小学校で英語の教科化への移行期間になっているが,学習者に必要な語彙は基本語は現在の中学校の教科書で網羅されていると推測できるからである。また,BNCとCOCAは,世界的に広く使用されており,信頼性が保証されると考えられるからである。 学習者の立場からは,教師が指定した語彙リストをダウンロードして,印刷したり,加工したりできる。さらには,デジタルフラッシュカードの機能で,単語を見て日本語訳や意味を確認できる機能が備えられている。現在は,開発を委託した業者とバグを1つずつ取り除く作業を進めている。 今後の開発の方向性として,このVOCALSのプラットフォームを用いて,単語を楽しみながら学習できるゲームを開発し,単語学習のゲーム化(gamification)の機能を追加する予定である。また,システム全体の機能の評価については,今後検証し,システムの改善を図ることにしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度,完成を目指したVocabulary Active Learning System(VOCALS)のプラットフォームがほぼ完成した。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に完成した英語語彙学習システム(VOCALS)の動作確認を行い,そのプラットフォームを用いて数種類の語彙学習のためのゲームを開発する。具体的には,以下の手順で研究を進める。 (1) 目標語に合わせて使用する画像・動画・音声・例文等のデータベースをICTシステムに構築する。 (2) 教員が教材を入力して,語彙リストを作成する機能が十分かどうかを,実際の授業で活用して確認する。 (3) 本ICTシステムのプラットフォームを利用した英語学習の様々なタスクを構築して,動作確認を行う。 以上の手順で,VOCALSの有効性を検証し,学会のワークショップ等で広く紹介して,普及を図る。同時に,システムを利用した教員にアンケート調査を行い,得られた結果によりシステムの修正を図る。理工系の学習者には,本システムのプラットフォームで起動する語彙学習のためのゲームの開発を奨励し,有効性が期待できるゲームを授業で紹介する。
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