研究課題
最終年度である2019年度は、これまでに行ったことを基本的に継続しつつ、研究の取りまとめを目指した。本研究は世界史上のさまざまな地域における「翻訳」と文化変容の事例に関する個別研究の比較検討・総合を目指すものである。2019年度も、研究組織全体での問題意識の共有をさらに強化しつつ、各研究者の個別研究を進展させた。史料収集に関しては、各自が専門とする地域における海外調査を行った。2020年3月にポーランドに研究者を派遣し、調査を行った。また、2月末には、研究組織全体で長崎でのフィールドワークを行った。また、各研究者の個別研究の成果を共有するために、公開の研究会・ワークショップを随時行い、グループ全体を貫く方法論的認識を共有することに努めた。公開研究会としては、2019年4月に安村直己「訴訟文書のなかの「私」と通訳/翻訳をめぐる諸問題―18世紀メキシコを中心に」、7月に割田聖史「翻訳と権力―ドイツ領ポーランドの事例から」、9月に岡本真希子「植民地統治前半期台湾における法院通訳の使用言語-北京官話への依存と脱却」、12月に川崎亜紀子「戦間期アルザスにおける「フランス化」とアルザス・ユダヤ人」を行った。さらに、研究組織外の研究者として、デイヴィッド・アーミテイジ氏(David Armitage)を2020年1月に招聘し、講演会「内戦との対峙:長期にグローバルに―『<内戦>の世界史』をめぐって」と題した講演会を開催した。これは、平田雅博他訳のデイヴィッド・アーミテイジ『〈内戦〉の世界史』(岩波書店、2019年)を受けたものである。さらに、『青山史学』38号(2020年3月)に「ヨーロッパとアジアにおける「翻訳」と通訳」という特集を組み、研究成果の一部として公表した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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『青山史学』
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Intercultural Relations / Relacje Miedzykulturowe (Journal of Intercultural Studies / Kulturoznawcze Czasopismo Naukowe)
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