研究課題/領域番号 |
16H03481
|
研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
太田 修 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (00351304)
|
研究分担者 |
宮本 正明 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (20370207)
板垣 竜太 同志社大学, 社会学部, 教授 (60361549)
福岡 正章 同志社大学, 経済学部, 教授 (90388041)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 戦後日韓関係 / 冷戦 / 植民地主義 / 日韓国交正常化交渉 / 日韓条約 / 日韓会談文書 / データベース化 / 検索システム |
研究実績の概要 |
(1)日韓会談文書検索システムの構築 2017年度に引き続き、「日韓会談文書全面公開を求める会」(以下、「求める会」)HP上で公開されている日韓会談文書の書誌情報のデータベース化作業を行った。日韓会談文書1916ファイルのアルバイトによるデータ入力作業はほぼ完了し、現在「求める会」のメンバーによる入力済データの点検、DocuWorksファイルのPDF化、ファイルの各文書のしおり付けなどを行っている。これを推進するため、研究代表者と「求める会」メンバーとの打ち合わせ会議「日韓会談文書第4回アーカイブズ構築準備会議」を持ち(2018年8月9日)、データ入力作業済ファイルの点検作業、点検分担者の調整、検索システムの改善点、検索システムの設立先と設立にあたっての課題(公開の方法、時期など)について協議した。 (2)戦後日韓関係史研究の深化 2018年度は、第9・10回研究会(2018年9月11日、民族問題研究所、ソウル)および第11・12回研究会(2019年3月9日、同志社大学)をもち、本研究の趣旨・内容、研究範囲、研究方法・研究体制、研究計画などについて再確認し、各分担研究者および研究協力者が研究報告を行った。第9・10回研究会では、洪宗郁(ソウル大、研究協力者)が「3・1運動と非植民地化(decolonization)>」、太田修が「日朝国交正常化を考える」というテーマで報告した。研究会終了後に、2018年8月に開館した「植民地歴史博物館」を金丞銀(民族問題研究所研究員、研究協力者)の案内で見学した。第11・12回研究会では、福岡正章が「日韓密貿易の展開~1950年代を中心に」、金丞銀(民族問題研究所研究員、研究協力者)が「学校と博物館は「日帝強占期」をいかにあつかうか?-教科書が見落とした事実、植民地歴史博物館が植民地歴史博物館が展示する歴史」というテーマで報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請書の「研究実施計画」に記した予定では、2018年4~7月に第9回目の研究会(研究代表者・研究分担者)、2018年10月~2018年1月に第10回目の研究会を開催する予定だったが、研究代表者の体調不良、役職による校務の急増などにより予定通り開催できなかった。2018年9月、および2019年3月に2回分の研究会を開催し、研究の遅れを取り戻した。 ただし、大学院生アルバイトによるデータベース化作業が予想以上に労力と時間を要したことから、交付申請書の「研究実施計画」に記した内容より約1年遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
基本的には、研究計画にそって進めて行く予定だが、2019年度においても校務の増大などにより学期中に予定されている研究会が開催できないことが予想される。その場合は、2018年度と同様に、9月と3月の研究会に2回分の研究会を開催し、研究の遅れを取り戻したい。また2019年度は研究の最終年度で、2020年3月にまとめの国際シンポジウムを同志社大学で行う予定である。研究成果の公表に向けての準備も進めたい。 検索システム構築作業については、2019年4月13日に研究代表者と「求める会」メンバーとの打ち合わせ会議「日韓会談文書第5回アーカイブズ構築準備会議」を持ち、検索システム構築作業の調整を行う。現在の予定では、2018年9月末までには、試行版検索システム(文書番号1000までのファイルのデータが検索可能)を公開し、全体の点検作業を行う。また、2019年度中には検索システムを完全公開し、日韓条約締結55周年にあたる2020年6月には日韓会談文書検索システムの完成と公開を広く社会に知らしめるために記者会見を開く予定である。
|