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2017 年度 実績報告書

モンゴルの世界遺産「大ブルカン・カルドゥン山」に関する学融合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16H03491
研究機関大谷大学

研究代表者

松川 節  大谷大学, 文学部, 教授 (60321064)

研究分担者 三宅 伸一郎  大谷大学, 文学部, 准教授 (00367921)
二神 葉子  独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 文化財情報資料部, 室長 (10321556)
白石 典之  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (40262422)
山口 欧志  独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, アソシエイトフェロー (50508364)
井上 治  島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (70287944)
藤井 麻湖 (藤井真湖)  愛知淑徳大学, 交流文化学部, 教授 (90410828)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード東洋史 / ユネスコ世界遺産 / モンゴル / 祭祀景観 / 環境保護
研究実績の概要

1 「大ブルカン・カルドゥン山及び周辺の祭祀景観」遺産の研究基盤を構築し,世界遺産富士山との比較研究を行った上で,2 周辺のベレーヴェン寺院・アラシャーンハダ遺蹟の調査・研究と,それらの世界遺産登録のための実効的提言を行い,3 結果としてもたらされる新たな知見に基づき,モンゴル宗教文化史を再構築することをめざした。
今年度はモンゴル国における①現地調査(8/11~8/15),②ワークショップの開催(1/8),③日本における調査(10/27~11/1)を実施した。①はフフノール,ベレーヴェン寺院,アラシャーンハダ遺蹟の現地調査を行い,松川・藤井・山口,研究協力者のツォクトバータル・サロールボイン・スレンハンダ・バトツェツェグ・デムベレル・ボルマーが参加した。②は「世界遺産「ブルカン・カルドゥンとその周辺の神聖な景観」マネジメントをめぐる諸問題」と題し,モンゴル国環境観光省,教育文化科学スポーツ省,ユネスコ国内委員会,ハン・ヘンティ国立特別保護局保護機関の代表者と,本科研代表者の松川,分担者の二神が参加し,世界文化遺産富士山のマネジメント事例を紹介しつつ,その保存保護について意見を交換した。③はモンゴル国よりツォクトバータルとハシマルガドを招聘し,世界遺産富士山及び関連遺産を巡検した。
2回の現地調査とワークショップにより,本研究課題のうち,(1)大ブルカン・カルドゥン山及び周辺の祭祀景観が2015年にユネスコ世界文化遺産に登録された後,現在に至るまで行われてきた保存保護・観光マネジメントの現状と課題が共有され,(2)該当地域の保存保護に向けた法整備とマネジメントプランを来年度をめどに策定するには,モンゴル側関係機関がいっそう密接な関係を持つことが,差し迫った課題であることが了解された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成29年度,代表の松川はモンゴル国に5回出張し,モンゴル側研究協力者との共同研究を十分に実施し,またウランバートル市にてワークショップを開催し,喫緊の課題について共通認識を得ることができたため,ほぼ研究計画どおりに進展していると言ってよい。その一方,モンゴル人にとっての崇拝の対象となっている大ブルカン・カルドゥン山の調査研究に外国人たる我々が関わっていることについて,モンゴル国において根強い批判的な世論が発生しているため,平成28年度同様,本研究を慎重に進める必要が生じている。

今後の研究の推進方策

平成29年度に実施予定であった(1)モンゴル語とチベット語の祭祀文献の集成と公刊については,年度内の公刊が間に合わなかったため,平成30年度9月公刊を目指す。(2)日本の世界遺産「富士山─信仰の対象と芸術の源泉」との比較研究については,今年度の巡検によって得られた成果を来年度はさらに発展させていく。
平成30年度9月にウランバートル市にて開催予定の国際シンポジウム「世界遺産「大ブルカン・カルドゥン山と周辺の聖なる景観」─課題と展望─」については,国際交流基金知的会議助成プログラムが採択されたため,予定どおりの規模で開催する。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] モンゴル科学アカデミー歴史考古研究所/モンゴル科学アカデミー国際遊牧文明研究所/モンゴル国立大学(モンゴル)

    • 国名
      モンゴル
    • 外国機関名
      モンゴル科学アカデミー歴史考古研究所/モンゴル科学アカデミー国際遊牧文明研究所/モンゴル国立大学
    • 他の機関数
      1
  • [国際共同研究] ロシア科学アカデミー環境学・生態学研究所(ロシア連邦)

    • 国名
      ロシア連邦
    • 外国機関名
      ロシア科学アカデミー環境学・生態学研究所
  • [雑誌論文] Зvvн монголын нутагт буй Кидан vсгийн хθшθθ бичиг, хадны бичээсийн тухай2017

    • 著者名/発表者名
      Takashi MATSUKAWA
    • 雑誌名

      Монголын зvvн бvс нутгийн археологийн судалгаа, хадгалалт, хамгаалалт

      巻: 1 ページ: 161-164

    • 国際共著
  • [雑誌論文] 世界遺産委員会に見る諮問機関の評価とその課題2017

    • 著者名/発表者名
      二神葉子
    • 雑誌名

      世界遺産推薦書の評価のプロセスと諮問機関の役割

      巻: 1 ページ: 17-22

  • [学会発表] A brief introduction to the volumes of the Mongolian Kanjur and Tanjurpreserved in Japanese collections2017

    • 著者名/発表者名
      Takashi MATSUKAWA
    • 学会等名
      The Buddha’s Words: International Conference on the Study of the Mongolian Kanjur, Ulaanbaatar, Mongolia
    • 国際学会
  • [学会発表] 18~19世紀にモンゴルに招聘されたチベット僧の著作について2017

    • 著者名/発表者名
      N. アムガラン & 松川 節
    • 学会等名
      第65回(2017年度)日本チベット学会学術大会(於:佛教大学)
  • [学会発表] 文化財のデジタル文化資源化:見たままの姿を伝え、 深層を探る2017

    • 著者名/発表者名
      山口 欧志
    • 学会等名
      奈良文化財研究所 第9回東京講演会「デジタル技術で魅せる文化財―奈文研とICT―」

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公開日: 2018-12-17   更新日: 2022-05-18  

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