• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

東寺領荘園(新見荘・弓削荘)の考古学的基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 16H03508
研究機関愛媛大学

研究代表者

村上 恭通  愛媛大学, アジア古代産業考古学研究センター, 教授 (40239504)

研究分担者 鈴木 康之  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (10733272)
槙林 啓介  愛媛大学, アジア古代産業考古学研究センター, 准教授 (50403621)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード東寺領荘園 / 新見荘 / 弓削島荘 / 製鉄 / 製塩
研究実績の概要

2019年度の研究実績は、岡山県新見市高瀬地区の調査、愛媛県上島町上弓削地区の調査、そして上島町佐島宮ノ浦(みやんな)遺跡の調査の3つに分けられる。
高瀬地区では2016年度以降の踏査で発見した遺跡を2018年度に試掘調査し、本地区で始めてとなる中世製鉄遺跡を発見した。2019年度はさらに高瀬地区内の踏査範囲を広げ、新たに3ヶ所の製鉄遺跡を確認した。いずれの遺跡も標高が高く、製鉄場があったと想定される作業面も狭いことから中世の製鉄遺跡である可能性が極めて高い。将来的に発掘調査の対象となる遺跡である。
上弓削地区では2018年度に浜床を確認した高濱八幡神社境内のさらに北方の海岸に位置する大田林(おおたなはし)地区を試掘調査し、新たな浜床を発見した。出土した陶磁器類、そして採集した木炭を資料として実施した放射性炭素測定の年代も中世の年代を示している。
佐島宮ノ浦遺跡の発掘調査では、10~11世紀の土器・陶磁器をともなう石組遺構が発見され、その精査を行った。石組遺構はその表面が熱を受けており、火を使用した何らかの生産活動が行われていたことを想定できるようになった。また白色粘土を用いた槽状の遺構も検出され、海水溜などの機能が考えられる。中世に先行する時代あるいは東寺領荘園時代前夜における海浜遺跡の生産施設と評価できる。
以上のように、研究開始当初、目的として掲げた東寺領荘園時代の製鉄遺跡、製塩遺跡をそれぞれ新見市、上島町で明らかにし、弓削島荘については、隣接する佐島で時代的に先行する海浜生産遺跡の様相解明について着手することができた。なお年度末に実施を予定していた本研究の成果報告会は新型コロナウイルスの影響により中止とした。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 河口の港が果たした役割―日本海と瀬戸内海―2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木康之
    • 学会等名
      第112階歴博フォーラム「中世益田の世界」
    • 招待講演
  • [学会発表] 上島町宮ノ浦製塩遺跡と 瀬戸内の海人文化2019

    • 著者名/発表者名
      槙林啓介
    • 学会等名
      愛媛県立歴史文化博物館2019年度テーマ展「瀬戸内の海人たち」
  • [学会発表] 四国地方―宮ノ浦遺跡2019

    • 著者名/発表者名
      槙林啓介
    • 学会等名
      明治大学シンポジウム「日本列島における製塩技術史の解明 」
  • [図書] 東寺領荘園(新見荘・弓削島荘)の考古学的基礎研究2020

    • 著者名/発表者名
      村上恭通、鈴木康之、槙林啓介、有馬啓介、青木聡
    • 総ページ数
      44
    • 出版者
      愛媛大学アジア古代産業考古学研究センター

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi