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2019 年度 研究成果報告書

風土記と古墳からみた常陸7世紀史の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 16H03513
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 考古学
研究機関明治大学

研究代表者

佐々木 憲一  明治大学, 文学部, 専任教授 (20318661)

研究分担者 菱田 哲郎  京都府立大学, 文学部, 教授 (20183577)
田中 裕  茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (00451667)
吉川 真司  京都大学, 文学研究科, 教授 (00212308)
若狭 徹  明治大学, 文学部, 専任准教授 (50751848)
川尻 秋生  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70250173)
日高 慎  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70392545)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード古墳~飛鳥時代 / 中央周縁関係 / 国家形成 / 古墳
研究成果の概要

7世紀といえば、中央(奈良盆地)では飛鳥寺が596年に完成し、権力のシンボルとしての前方後円墳の意義はすでに失われている時期である。また政治的には律令国家に向けて組織が進化しつつある時期でもある。その時期に常陸南部では70m級前方後円墳の築造が続いていることが判明した。70m級といえば、東国では大型の部類である。それも、1基は二重周濠を伴い、もう1基は周濠は一重ながら、下野に特有の基壇を伴うという、強烈な個性を発揮していることがわかった。
これは、社会がすでに国家のレヴェルまで成熟していると思われる時期に、まだまだ地方豪族が自律的に行動する余地があった可能性を示唆する点で重要である。

自由記述の分野

考古学

研究成果の学術的意義や社会的意義

今回の研究の大きな学術的意義は、中央集権的な国家が成熟しつつある7世紀に、常陸南部の豪族がまだ自律的に行動する余地があったことを明らかにしたことである。「中央」といえば世界史において、強い権力を有していたというのが半ば「常識」である。確かに、地方ではあり得ない、整備された飛鳥諸宮の存在は7世紀の中央を象徴するものであろう。ところが東国では、前代の習俗を後生大事に維持できたのである。中央の影響力が及んでいなかったのであろうか?平安時代初期の対蝦夷政策では、常陸は役割を果たしているので、常陸の豪族が中央に無視されたとは考えにくく、やはり、常陸の豪族がまだ主体的に行動する余地があったと考えたい。

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公開日: 2021-02-19  

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