研究課題/領域番号 |
16H03514
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 長崎純心大学 |
研究代表者 |
浅野 ひとみ 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (20331035)
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研究分担者 |
石川 優生 大分県立歴史博物館, 大分県立歴史博物館, 学芸員 (60636439)
後藤 晃一 大分県立歴史博物館, 大分県立歴史博物館, 主幹研究員 (00639247)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 信仰具 / メダル / プラケット / スペイン艦隊 / キリシタン / ベルファスト / ローマ / 津久見 |
研究成果の概要 |
国内に残るキリシタン信仰具(伝世品と発掘品)は、250年に及ぶ禁教という特殊な状況下で、史資料が乏しく、制作地、年代が不祥な場合が多い。特に、小さなメダルは、鋳直された物が多く、伝世品は、高札撤去後の再宣教期にパリ外国宣教会によってもたらされた物が混在する。本研究では、1588年に沈没したジローナ号からの採取品、発掘品であるクリプタ・バルビ博物館(ローマ)所蔵品、保存状態の良いバチカン図書館所蔵品を基準作として、美術史・文化財科学・考古学の学際研究を行い、国内作例の位置づけを試みた。コロナ禍により最後の2年は調査が行えなかったが、文献資料の読み直しにより信仰具の実態に近づくことができた。
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自由記述の分野 |
西洋美術史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キリシタン信仰具は大きく分けて発掘品と伝世品がある。前者は、発見された場所からおおよその年代や来歴がわかるものの、伝世品は禁教期に史資料が散逸したため、不明な点が多い。個人所有、または博物館等に収蔵されている作例の中には明らかに大正期以降の土産品、レプリカ、高札撤去後にパリ外国宣教会が持ち込んだ物、そして贋作が同居している状況である。そのような物を所有者は真贋を問わず、大切に持ち伝えているので、部外者は触れることさえ許されないものがある。制約が多い中で、沈んだ年が明確な沈船からの採集品は、基準作として非常に貴重である。コロナで阻まれたが、今後もそのような海外の作例を積極的に調査していきたい。
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