研究課題/領域番号 |
16H03531
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
赤堀 雅幸 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (20270530)
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研究分担者 |
東長 靖 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (70217462)
寺田 勇文 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (20150550)
藤原 久仁子 (森田久仁子) 甲子園大学, 栄養学部, 准教授 (00464199)
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研究協力者 |
新井 和広
今松 泰
小牧 幸代
高橋 圭
丸山 大介
三沢 伸生
三代川 寛子
森本 一夫
安田 慎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 宗教 / 儀礼 / 崇敬 / 聖者 / 聖遺物 / 地中海 / イスラーム / キリスト教 |
研究成果の概要 |
アブラハム的宗教における多様な存在への信仰である「崇敬」の諸相を学際的に研究する共同研究の手始めとして、地中海周辺域を対象地域として調査・研究を実施し、論点の整理を図った。個別の調査に加え共同調査を実施し、研究会、研究合宿、国際ワークショップを重ねた。結論として、聖者・聖遺物崇敬が唯一神信仰を補完して、信条の全体を現実の人々の生活と摺り合わせるものであるとの仮説を導き、同時にイスラームとキリスト教では崇敬が、聖者の血統や聖遺物とヒトの身体との関わりについて大きく異なる点にも注目することとなった。成果は第5回中東研究世界大会で2パネルを組織して発表し、さらに論集の刊行に向けて準備を進めている。
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自由記述の分野 |
人類学、イスラーム地域研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
崇敬が神と人をつなぐ不可欠の内在的な要素として、絶対的唯一神への崇拝に対抗し補完する役割を担っているという仮説を得た本研究は、聖者と聖遺物を崇敬概念の下に総合的に捉える人類学の研究として初の試みであり、また民衆的な実践における信仰のありようの共通性を浮き彫りにすることを通して、グローバル化する現代における信仰の形を、原理主義などの宗教の政治化とは別の側面から見るという特質も有している。研究手法の面では、人類学、思想研究、歴史学が交錯し啓発しあう共同研究のひとつの範型として、本研究の展開と成果を広く示すことにも意義があった。
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