研究課題/領域番号 |
16H03539
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
浅野 有紀 同志社大学, 司法研究科, 教授 (70272937)
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研究分担者 |
横溝 大 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (00293332)
松中 学 名古屋大学, 法学研究科, 准教授 (20518039)
田村 哲樹 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (30313985)
清水 真希子 大阪大学, 法学研究科, 准教授 (50302641)
長谷川 晃 北海道大学, 法学研究科, 教授 (90164813)
藤谷 武史 東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (90313056)
原田 大樹 京都大学, 法学研究科, 教授 (90404029)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | トランスナショナル・ロー / グローバル・ガバナンス / 法多元主義 |
研究実績の概要 |
トランスナショナルロー(TNL)理論に実態解明と理論構築の両面から取り組む本研究の初年度に当たる今年度は、研究組織が専攻・方法論において極めて多様な研究者からなることに鑑み、問題意識や理論枠組みの共有のために重点的に時間を割いた。 先ず、今後の理論・実証研究の基盤となるべきTNLの法理論に関する基本的な理解をメンバー全員で共有するために、全体研究会を2回開催し、浅野が選定したTNLの主要文献につき、政治学・法哲学の観点からのコメントを基に議論した。また、組織動態WGにおいて3回の会合を行い(11月21日、12月19日、1月22日、何れも同志社大学)、Marie-Laure Djelic/Kerstin Sahlin-Andersson (eds.), Transnational Governance (Cambridge, 2006)を包括的に検討すると共に、国際金融規制ネットワークWGにおいて1回会合を行い(3月7日、名古屋大学)、Cynthia A. Williams/Peer Zumbansen (eds.), The Embedded Firm: Corporate Governance, Labor, and Finance Capitalism (Cambridge, 2012)所収の重要論文を検討し、先行業績をの確認を行った。さらに、浅野・横溝は、Cornell Law School及びKing's College LondonのTransnational Law Instituteにおいて講演を行い、Annalise Riles教授及びPeer Zumbansen教授とそれぞれ意見交換を行った。 これらの検討を通じて、TNL理論の構築に関し論ずべき論点が明確になると共に実証研究についての動向についての見取図が得られ、次年度以降の検討の方向性が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、本研究の研究組織が専攻・方法論において極めて多様な研究者からなることに鑑み、問題意識や理論枠組みの共有のために重点的に時間を割くことにしていた。 今後の理論・実証研究の基盤となるべきTNLの法理論に関する基本的な理解をメンバー全員で共有するための全体研究会の開催、また、実証研究のための各WGでの会合共、予定通りであり、これらの活動を通じて、次年度以降の方向性が明らかになった。 さらに、これまで築いて来たネットワークを生かして、Annalise Riles教授及びPeer Zumbansen教授と意見交換の機会を得られたことは大きな収穫であった。 このように、本年度に予定していたことは全て順調に達成することが出来た。従って、本研究は順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究分担者や関連した研究を行っている研究者による報告及びそれを通じた意見交換を通じて検討すべき論点を1つずつ検討し、成果として論文を順次公表して行く。 また、実証研究については、先行業績をさらに網羅すると共に、適切なフィールドを選択し、それぞれのWGにおいて研究を開始する。
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