研究課題/領域番号 |
16H03578
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西崎 文子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60237691)
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研究分担者 |
杉田 敦 法政大学, 法学部, 教授 (30154470)
篠原 初枝 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (30257274)
酒井 啓子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (40401442)
三牧 聖子 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 助教 (60579019)
小泉 順子 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (70234672)
古矢 旬 北海商科大学, 商学部, 教授 (90091488)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | アメリカ外交 / 国際関係 / 外交思想 / 外交史 |
研究実績の概要 |
「現代アメリカ外交の「視座」形成をめぐる複合的研究」初年次には、プロジェクトの視座、アプローチ、各自の研究テーマについての意見交換をするために研究会を二回、開催した。 2016年7月18日には研究代表者の西崎文子が「プロジェクトにあたっての問題意識と背景」をテーマに、アメリカ外交をめぐる「視座」の多様性、その歴史的文脈、そして地域研究としてのアメリカ外交研究について報告をした。 2016年12月26日には、研究分担者の古矢旬北海商科大学教授が「オバマ外交の8年ーーアメリカ外交史の分水嶺?」とのテーマで報告をした。2016年の大統領選挙の衝撃から遡って、オバマ外交の歴史的背景、その達成と限界を振り返った上で、トランプ外交の持ちうる意味やその急進性を議論した。 2016年秋に海外からの研究者を招聘してセミナーを開催する企画があったが、日程調整がうまくいかず、翌年度に繰り越すことを決定した。 なお、2017年3月には、研究分担者の古矢旬教授が代表者であるプロジェクト「東アジアにおけるアメリカ認識の相克ー日中韓比較による総合的研究」が主催する「国際シンポジウム 戦後世界秩序を振り返るー2017年から」を共催した。このシンポジウムでは酒井啓子教授(千葉大学)、ロブ・クルーズ教授(ユトレヒト大学)、デイヴィッド・ファーバー教授(カンザス大学)、ケネス・ルオフ教授(ポートランド州立大学)が招聘され、アメリカと中東との関係の変化の兆や、トランプ外交の持つグローバルな意味が議論され、西崎が討論者を務めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は二回の研究会を開催し、密接に関連するテーマでのシンポジウムを共催した。2016年がアメリカ大統領選挙の年でもあり、アメリカ外交・政治に対する関心が一般的にも高まったために、研究代表者及び分担者は各方面でプロジェクトと関連する研究報告などを行なっている。そのような動きに後押しされて、研究会及びシンポジウムでは濃密な議論が繰り広げられた。 2016年秋に予定されていた海外からの研究者招聘は翌年度に繰り越しされたため、その点では計画が変更となったが、研究代表者や分担者による研究・調査活動は活発に行われており、それ以外ではおおむね順調に進展していると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き研究代表者と研究分担者がそれぞれの研究テーマに沿って、資料調査、学会報告、論文執筆を進めていくほか、年に2回程度の研究会を開催し、「アメリカ外交の「視座」形成過程」についての意見交換を行う。 翌年度には、今年度招聘が叶わなかったために実現できなかった国際セミナーの代わりに、2~3名の海外からの招聘者を含むやや大規模な国際シンポジウムの開催を企画している。そのための準備作業は今年度のうちに行い、日程調整、テーマの絞り込み、全体の構成については概要が固まっている。また、シンポジウムに合わせて、本プロジェクトのメンバーを含む数名の報告者による専門家セミナーも開催する予定である。シンポジウムやセミナーでの研究成果はアメリカ太平洋地域研究センターの発行する「アメリカ太平洋研究」などに発表する予定である。
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