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2017 年度 実績報告書

東アジア地域統合の新展開と日米中ASEAN

研究課題

研究課題/領域番号 16H03590
研究機関東京理科大学

研究代表者

大庭 三枝  東京理科大学, 工学部教養, 教授 (70313210)

研究分担者 清水 一史  九州大学, 経済学研究院, 教授 (80271625)
中山 俊宏  慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (60439560)
川島 真  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90301861)
青木 まき  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター東南アジアI研究グループ, 研究員 (90450535)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード地域統合 / 東アジア / ASEAN / 中国 / アメリカ / 地域主義
研究実績の概要

平成29年度は、東京において3回研究会を実施した。また、大庭、川島が9月初旬マニラにて聞き取り調査を行い、2018年1月初旬には大庭、川島、中山、青木の4名がプノンペンで聞き取り調査を行った。さらに、3月末には清水がクアラルンプールで聞き取り調査、川島がバンコクで聞き取り調査と資料調査を行った。
また、各メンバーそれぞれが、この研究プロジェクトでの聞き取り調査や研究会を通じた知見をもとに、多くの研究発表や雑誌、図書などの執筆・発表を行った。例えば代表者である大庭は、日本国際政治学会2017年大会部会において「ASEANの中心性」についての発表を行うなどの成果発表を行った。また、川島は、中国の近年の東南アジア政策の動向について分析したAsia Pacific ReviewにToward China's “Hub and Spokes” in Southeast Asia? 1; Diplomacy during the Hu Jintao and First Xi Jinping Administrations”と題した論文を発表するなど多くの論稿を発表した。中山も、アメリカの対アジア政策についての論稿を『国際安全保障』や『国際問題』に発表するなどの成果を上げた。清水も、近年の東アジア地域統合とASEANについての多くの論稿や著書を発表した。青木も、『アジ研ワールド・トレンド』にて、メコン情勢について考察した論稿を発表した。在外研究中で研究協力者となっていた鈴木も、『アジ研ワールド・トレンド』にて成果を発表している。
これら研究会開催と海外出張による現地調査、また各研究メンバーによる成果発表は、ほぼ順調に研究プロジェクトが進められていることを示している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成28年度、平成29年度を通じて、当初計画していた海外出張による現地調査、研究会の開催、研究成果の発表といったそれぞれの項目において、おおむね順調に進められている。ただ、研究メンバーが多忙なことにより、研究会の開催数や現地調査の参加人数が予定よりも若干少なくなりがちなところだけは反省点である。その点も、情報共有を進めることなどで補いながら、これまでプロジェクトを進めることに成功していると言える。

今後の研究の推進方策

平成 28 年度、平成 29 年度に引き続いての作業を続けながら、前年度における研究会等でのディ スカッションも踏まえつつ 、研究取りまとめのための作業をそれぞれ本格化する。下記の具体的 な研究計画にあるように、国内外の学会への発表の際の コメントなども反映しつつ、研究テーマ についての最終取りまとめを行う。またその成果を、この科研メンバー主催で開く予 定のシンポ ジウムで発表し、国内外への研究成果の発信を行う。
平成 30 年度は、最終年度として、前年度まで回りきれなかった箇所や定点観測のために毎年訪れ る予定の昆明、南寧、北京 で、特に年度の前半に集中的に最終的な聞き取り調査をしつつ、研究 成果の取りまとめ及びその発信にいっそう努める。 東南アジアにおいては、インドネシア、ラオス、ミャンマーでの聞き取り調査を行う。特にミャンマーは、本研究の 4 つの仮 説を考察する上で非常に重要な国であることから、なるべく全員での聞き取り調査を行う。 また、メンバーは引き続き学会誌等への論文や研究ノートなどの発表に努める。さらに、研究成果の取りまとめのための研究会 を定期的に開催する。さらに、日本国際政治学会か、あるいはアジア政経学会においてパネルを組み、このメンバーでの学会発 表を行う。Association of Asian Studies など海外の学会(アメリカで主に開催)においても発信を行う。
年度の終わりには、外国人研究者(中国から 2 名、ASEAN 諸国から 2 名、アメリカから 1 名)も含 む外部の研究者を招いて、 シンポジウムを開催し、研究成果の内外への発表に努める。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (12件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 中国の対外政策目標と国際秩序観―習近平演説から考える2018

    • 著者名/発表者名
      川島真
    • 雑誌名

      国際問題

      巻: 668 ページ: 28-36

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] メコン地域開発研究2018

    • 著者名/発表者名
      青木まき
    • 雑誌名

      アジ研ワールドトレンド

      巻: 269 ページ: 24-25

  • [雑誌論文] 等身大のASEAN像とは?2018

    • 著者名/発表者名
      鈴木早苗
    • 雑誌名

      アジ研ワールドトレンド

      巻: 269 ページ: 22-23

  • [雑誌論文] アジアにおける広域地域経済統合におけるASEAN:揺さぶられる中心性2017

    • 著者名/発表者名
      大庭三枝
    • 雑誌名

      世界経済評論

      巻: 61-5 ページ: 60-65

  • [雑誌論文] ASEAN+が担う対立緩和のメカニズム2017

    • 著者名/発表者名
      大庭三枝
    • 雑誌名

      外交

      巻: 45 ページ: 58-66

  • [雑誌論文] 東アジア経済統合とトランプショック2017

    • 著者名/発表者名
      清水一史
    • 雑誌名

      東亜

      巻: 61-5 ページ: 32-42

  • [雑誌論文] トランプショックとASEAN経済統合2017

    • 著者名/発表者名
      清水一史
    • 雑誌名

      世界経済評論

      巻: 61-5 ページ: 23-33

  • [雑誌論文] ASEAN経済統合の深化とASEAN Centrality2017

    • 著者名/発表者名
      清水一史
    • 雑誌名

      国際問題

      巻: 665 ページ: 40-52

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Toward China's “Hub and Spokes” in Southeast Asia? Diplomacy during the Hu Jintao and First Xi Jinping Administrations2017

    • 著者名/発表者名
      KAWASHIMA Shin
    • 雑誌名

      Asia Pacific Review

      巻: 24 ページ: 64-90

    • 査読あり
  • [雑誌論文] トランプ時代の日米関係2017

    • 著者名/発表者名
      中山俊宏
    • 雑誌名

      国際問題

      巻: 668 ページ: 1-4

  • [雑誌論文] オバマ外交とはなんだったのか2017

    • 著者名/発表者名
      中山俊宏
    • 雑誌名

      国際安全保障

      巻: 45 ページ: 1-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] メコン地域協力の国内的起源――タイ国内におけるメコン広域開発担当組織の変化を視角にした考察2017

    • 著者名/発表者名
      青木まき
    • 雑誌名

      アジ研ワールドトレンド

      巻: 265 ページ: 29-35

  • [学会発表] ASEANの中心性:小国戦略の「成果」と国際環境2017

    • 著者名/発表者名
      大庭三枝
    • 学会等名
      日本国際政治学会
  • [学会発表] CHINESE PERCEPTIONS OF ASIA AND JAPANESE PAN-ASIANISM IN THE EARLY 20TH CENTURY2017

    • 著者名/発表者名
      KAWASHIMA Shin
    • 学会等名
      EAJS2017,
    • 国際学会
  • [学会発表] 新時代中日関係的展望和課題2017

    • 著者名/発表者名
      川島真
    • 学会等名
      復旦大学日本研究センター第27回年次国際シンポジウム「トランプ政権下のアジア太平洋経済統合と中日協力」
  • [図書] Chinese-Japanese Competition and the East Asian Security Complex2017

    • 著者名/発表者名
      Mie Oba, Jeffery Reeves, Jeffery Hornung, Kerry Lynn Nankivall and other 6 authors
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      Routledge
    • ISBN
      978-1-138-21906-9

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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