研究課題/領域番号 |
16H03594
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
菅 英輝 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60047727)
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研究分担者 |
青山 瑠妙 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (20329022)
鄭 敬娥 大分大学, 教育学部, 教授 (30363542)
初瀬 龍平 京都女子大学, 法学部, 客員教授 (40047709)
李 弘杓 九州大学, 法学研究院, 教授 (50324380)
妹尾 哲志 専修大学, 法学部, 准教授 (50580776)
三牧 聖子 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (60579019)
藤本 博 南山大学, 外国語学部, 教授 (70165421)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 歴史認識問題 / アジア太平洋 / 国際関係の構造変動 / ドイツ・モデルとの比較 / 和解可能性 |
研究実績の概要 |
1 第一回研究会は7月15日(土)、16日(日)の二日間京都外国語大学で開催した。知見提供者として剣持久木教授(静岡県立大学)を招聘し、「公共史の射程」と題して報告してもらった。また、海外からはフロリダ州立大学の2名の教授(Kurt Piehler教授、Annika Culver教授)が京都外国語大学を訪問した機会を捉えて、報告をお願いした。その他、分担者の藤本博、連携研究者の浅野豊美、それに海外研究協力者である南基正教授(ソウル大学)が報告を行った。報告と討論が終了したあと、今後の研究の進め方について意見交換を行った。 2 第二回研究会は9月30日(土)、10月1日(日)の二日間京都外国語大学で開催した。分担者の青山瑠妙、李弘杓、初瀬龍平のほか、連携研究者のAndrew Horvat、海外研究協力者の徐顕芬がそれぞれ報告を行い、議論を深めた。報告終了後、今後の研究会の進め方について意見交換を行い、最終年度に向けて、各研究テーマの相互の関連性や認識の共有に努める件について確認を行った。 3 学部学生や院生、研究者との対話集会については、本年度は、京都外国語大学とソウル大学で実施した。京都外国語大学では、三牧聖子先生(7月13日)、Horvat先生(7月20日)による講話のあと、参加学生との間で質疑応答、意見交換を行った。また、2018年3月13日にはソウル大学の南基正教授の協力を得て、また韓国国立外交院日本研究センター所長の曺良鉉教授、ソウル大学日本研究所の徐東周教授、院生、留学生、研究者の参加を得て、ソウル大学で歴史対話を実施した。菅、三牧、浅野の3人が報告を行い、ソウル大学の大学院の学生がコメントした。その後活発な議論が行われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの2年間で、海外研究協力者であるソウル大学の南基正、韓国国立外交院の曺良鉉両教授の研究会への出席と報告も実現した。また、海外研究協力者であるジョンズホプキンス大学のリリー・フェルドマン教授が来日された機会を捉えて、10月13日に東京で、菅、Horvat、浅野、三牧の4人が出席して、意見交換を行った。くわえて、上述のように、京都外国語大学、ソウル大学において、学部生、院生、研究者との歴史対話集会を実施し、和解について意見交換ができたことは意義深かった。おおむね、当初の計画通り、研究は進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
1 過去2年間の分担者報告、知見提供者や海外研究協力者の報告を踏まえて、議論を深めることができた。今後とも、分担者同士のテーマの関連性に留意しながら、認識の共有に努める。この間、歴史認識の概念の理解に違いが存在することも認められたことから、分担者、海外研究協力者全員が「歴史認識とは何か」についてA4×2枚にまとめたものを提出してもらった。これを踏まえて、本年度第一回研究会で議論をすることになっている。 2 引き続き、学部学生、院生、研究者との日韓中の歴史対話を実施する。本年度は、徐先生の協力を得て、上海の華東師範大学の院生や研究者との歴史認識対話集会を9月中旬に開催予定である。 3 本年度第一回研究会には、分担者、研究協力者全員にペーパーを提出してもらう。そのうえで、全員に報告をしてもらい、議論を深め、それを年度末の最終原稿に反映させる。 4 ピアー・リビュアーであるシカゴ大学のブルース・カミングス教授を招聘し、英文で提出予定のペーパーに目を通してもらう。また、研究会での報告と討論に関するカミングス教授のコメントを反映する形で、各自ペーパーの修正を行ってもらう。また、本年度の研究会では、最終原稿の提出、出版に向けた作業についての意見交換を行っていく。
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