研究課題/領域番号 |
16H03603
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
小峯 敦 龍谷大学, 経済学部, 教授 (00262387)
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研究分担者 |
藤田 菜々子 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20438196)
牧野 邦昭 摂南大学, 経済学部, 准教授 (20582472)
古家 弘幸 徳島文理大学, 総合政策学部, 准教授 (30412406)
橋本 努 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (40281779)
原田 太津男 龍谷大学, 経済学部, 教授 (60278257)
堂目 卓生 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (70202207)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 戦争 / 平和 / 稀少性 / 穏やかな商業 / 科学者の社会的責任 / 経済学史 / 経済思想 |
研究成果の概要 |
経済学の浸透は国際紛争の緩和に貢献しうるか。Yesだが、重大な保留条件もある。第一に、経済学の浸透で国際紛争の増長に手を貸す可能性を常に忘れてはならないこと(科学者の社会的責任)。第二に、経済学の内外にある二重の通念(経済=通商=平和;戦争・平和は経済学の外部与件)は常に疑うべき対象であること。理論・政策・歴史のあらゆる局面で、どのような条件で貢献できるかを問いかけていく姿勢が必要となる。限りある資源の効率的な使用法を価値(定性的)からも価格(定量的)からも考察可能で、しかも経済という核から他領域に接合する様々なアイデアも充実している──これが経済学の最大の強みである。
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自由記述の分野 |
経済学史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
理想主義は貿易が平和を導くという信念(ロック的世界)であり、現実主義は実際の国際政治は利害対立のみという冷徹な論理(ホッブズ的世界)となる。本研究は、どちらも単純すぎると退けたい。経済や政治という領域の強い独立性が、いずれの側にも暗黙裏に存在する。 経済学者の思考法は、通商による平和論(経済=貿易拡大=平和)や、限られた資源の効率的な使用法だけなのだろうか。こうした典型的なイメージを越えて、何か平和に貢献する知は存在しないのだろうか。経済学の歴史を紐解くことによって、多くの経済学者は戦争や平和を様々な角度から論じていた。本研究は、その一端を総合的に再評価した。
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