本年度は、研究最終年に予定していた研究成果の報告会開催を実施した。2019年9月28日と29日に、研究代表者の所属機関にて、分担研究者および英国、シンガポール、マレーシア、ラオスからの研究協力者を招聘して、health workforceの国際的動向、マレーシアの医療制度改革と人的医療資源の配置問題、中国における医療改革の動向と人的医療資源確保における課題について報告し議論を行った後、本研究の成果報告として、1)地域における在宅医療提供体制のあり方と地域住民の医療ニーズ課題、2)病院の医師配置における現在の課題と医師確保の問題点、3)地域住民の受診行動の傾向と満足度、4)ラオス首都圏病院における医師および他医療従事者の就労環境と将来の就労意識、について報告した。 本報告会は公開とし、発表された内容の一部はすでに査読付き関連学術雑誌に投稿し、掲載されている(英語論文)。またラオスにおける研究成果の一部は、ラオス医療科学大学(UHS)の研究者を通じて現地医学ジャーナルへの投稿を予定しているが、さらなる調査の進展を考慮し、共同研究体制を継続する予定である。また本研究報告に用いた厚労省基幹統計の個票データによる分析のうち未刊行の研究については、今後順次刊行を行う予定である。
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