研究課題/領域番号 |
16H03675
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
守口 剛 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (70298066)
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研究分担者 |
竹村 和久 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10212028)
外川 拓 千葉商科大学, 商経学部, 講師 (10636848)
須永 努 関西学院大学, 商学部, 教授 (20438914)
阿部 周造 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 名誉教授 (30060015)
奥瀬 喜之 専修大学, 商学部, 教授 (30312440)
八島 明朗 専修大学, 商学部, 准教授 (30583223)
石井 裕明 成蹊大学, 経済学部, 准教授 (50548716)
恩藏 直人 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (70194652)
阿部 誠 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (70302677)
石田 大典 帝京大学, 経済学部, 講師 (80507872)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 選好の逆転 / アイトラッキング / 解釈レベル理論 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、選考逆転に関する既存研究の成果を整理することを中心課題として研究をすすめた。28年度の研究の主たる関心が、異なる学問領域における理論間の比較及び関連付けという整理の作業であったため、既存研究に関連する理論の内容、問題点等について研究会の場で意見を交換し、メンバー間での知識共有をはかった。その際に、選好逆転に関する研究は多様な学問領域で行われているために、漏れのないように、研究メンバー間で分担しながらレビューをすすめた。 既存研究の整理と並行し、次年度以降に本格的な経験的研究を行うための予備的調査として、アイカメラを用いたアイトラッキング調査を実施した。当初計画では、予備的調査として言語プロトコール法を28年度に実施し、アイトラッキング調査を29年度に実施する予定であったが、既存研究の整理を踏まえて実施順序を変更した。 アイトラッキング調査では、情報提示の順序、方法によって発生する選好逆転のメカニズムについて、被験者の視線の動きから捕捉される情報探索の順序、時間などを手掛かりとして分析・考察を行った。この調査・分析結果および上述した既存研究の整理については、INFORMS Marketing Science Conferenceなどの国際学会において10回近くの研究報告を行うとともに、日本消費者行動研究学会などの国内の学会においても研究報告を行った。 研究の実施に際しては、早稲田大学において月に1~2回程度の定期的な研究会を実施し、研究計画、経過報告について報告・議論を行い、メンバー間で情報と問題意識を共有することにつとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は、上述の通り、既存研究の成果を整理することを中心課題として研究をすすめた。この課題についてはおおむね予定通り進展したと判断している。次年度以降の本格的な経験的研究のための予備的調査として、当初は28年度に言語プロトコル法、29年度にアイトラッキング法による調査を予定していたが、既存研究の整理を踏まえて、順序を変更した。先行して実施したアイトラッキング法による調査によって興味深い結果が得られてきており、予備的調査の側面からも、研究計画がおおむね順調に進展していると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度に実施した既存研究の整理と予備的調査を踏まえ、29年度には本格的な経験的調査を実施する予定である。内的妥当性の高い研究とするため、グループ間比較を中心とした実験的方法を用いる予定であるが、実験装置を必要とするわけではないため、ラボ実験ではなく、質問紙実験を予定している。この他、言語プロトコル法、マウスラボ法を利用した調査を予定している。これらの調査、実験を通じて、研究課題である消費者の選好逆転に関する理論の整序化をすすめる。
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