研究課題/領域番号 |
16H03705
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
藤吉 圭二 追手門学院大学, 社会学部, 教授 (70309532)
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研究分担者 |
岡田 順太 白鴎大学, 法学部, 教授 (20382690)
横大道 聡 慶應義塾大学, 法務研究科(三田), 教授 (40452924)
磯村 和人 中央大学, 理工学部, 教授 (60241733)
安倍 尚紀 大分県立芸術文化短期大学, その他部局等, 講師 (90401710)
阿部 哲 長崎大学, 多文化社会学部, 戦略職員 (90732660)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アーカイブズ / マイノリティ / コミュニティ / アカウンタビリティ / アイデンティティ / ダイバーシティ / インクルージョン / 記録と記憶 |
研究実績の概要 |
2018年度は、前年度までのコミュニティ・アーカイブズ、マイノリティ・アーカイブズに関する調査および研究交流の成果を踏まえて海外研究協力者を招聘し、国内3か所において研究集会を実施した。アメリカ・サンフランシスコのサンフランシスコGLBT歴史博物館の創設メンバーの1人でキュレーターもお務めのジェラード・コスコヴィッチGerard Koskovich氏を日本にお招きし、以下のテーマと日程で公開で研究集会を実施した。 テーマ:Open Forum: Respecting the Past, Empowering the Future--Three Decades at the GLBT Historical Society 9月10日(月)福岡県教育会館、9月12日(水)京都大学国際交流ホール、9月14日(金)中央大学後楽園キャンパス コスコヴィッチ氏の報告は、博物館を運営するサンフランシスコGLBT歴史協会San Francisco GLBT Historical Society の設立までの経緯、その前史となるエイズ蔓延と犠牲者の拡大およびそれへの当事者・支援者の対応をはじめ、主な収蔵物の紹介、協会の設立前後から現在までの中心的な協力者の紹介、そしてパーマネントな博物館の開設までを含む、協会および博物館に関する包括的な内容で、来場者にも大きな刺激となった。 報告後には質疑応答とディスカッションの時間を設け、セクシャルマイノリティ当事者および支援者、また博物館や歴史の研究者から質問やコメントが出され、報告者・聴衆双方にとって有益な時間となった。東京会場ではボランティアの英語通訳を買って出て下さる方があったが、福岡、京都の会場では報告後も英語でやりとりをする時間となり、通訳を介さず聴衆が報告者と直接に意見交換をすることができ、直接のテーマには関わらないがこれもひとつの成果となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度は予算的には上記のコスコヴィッチ氏招聘による研究集会の開催に大きな割合の経費を投入したが、他の研究分担者の活動も順調に進展しており、全体として良好な活動状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
今回実施したコスコヴィッチ氏報告を日本語訳して日本の関連学協会の機関誌に投稿し、掲載をめざす。また2018年度まで研究分担者それぞれが個別に蓄積してきた成果を集約し、今後どのようなまとまったアウトプットにできるかを相談する。
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備考 |
福岡、京都会場では全体を通して英語で、東京では質疑応答とディスカッションについて通訳を介して実施した。
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