本研究は、国立大学を事例に、近年新たに誕生した人文・社会系学部について、改組の経緯、プログラム特性、改組の結果・効果を明らかにすることを目的としている。改組の経緯やプログラムについては、各大学がおかれた組織的、人的文脈に依存しつつ、類似の学部名称であっても教員の専門分野構成、学科コースの設置、プログラム特性が大きく異なることが明らかとなった。また、特に学生調査からは、全国調査の平均値以上に教育上の工夫が進んでいることや、プログラム特性によって学生の教育の受け止め方が一様でないことも明らかとなった。
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