研究課題/領域番号 |
16H03798
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
島田 和典 大分大学, 教育学部, 准教授 (50465861)
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研究分担者 |
宮川 洋一 岩手大学, 教育学部, 准教授 (70552610)
森山 潤 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (40303482)
島田 英昭 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (20467195)
市原 靖士 大分大学, 教育学部, 教授 (20572837)
中原 久志 大分大学, 教育学部, 准教授 (00724204)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 工業教育 / 安全教育 / 安全意識 / 工業実習 |
研究実績の概要 |
本研究は,生徒の安全に対する意識を俯瞰的に把握し,生徒の視点に立った安全教育プログラムを教育現場に提供することを第1の課題としている。その解決にあたって当該年度は,文献調査,フィールドワークを実施,実験機器の整備,大規模調査に対する調査票の検討,安全教育用教材の作成を行った。実験機器については,視線追跡装置を計画に基づき整備した。 文献調査では,安全意識に関するコンセプトフレームワーク,安全教育の動向等を整理した。いずれの事例も主として労働現場の減災目的で行われている研究や研修であり,教育機関への応用を検討する必要が認められた。フィールドワークでは実際に教育現場(3校の工業高校)へ出向いて,機械系実習を担当したことのある教員から,具体的な実習時の事故事例を聞き取り,整理した。事故の事例の中には,ヒヤリハットに留まる事例から,重大事故に至るまで,計18件の事例を得て,整理することができた。調査票の検討では,文献調査等で得られた先行研究の知見を基に,コンセプトフレームワークを選定し,質問項目作成へ援用する予定である。現在,質問項目の作成段階である。 安全教育用教材の作成では,すでに代表者らの先行研究の知見で得られている映像素材を用いてデジタルコンテンツの作成を試みた。探索的に作成した熱の可視化を目的とした映像教材について,大学生を対象に2回の調査を実施し,最終的に教材として完成した映像を作成した。視線追跡装置等を用いて作成したコンテンツの評価を行っている。 これらの成果については,関係学会等で順次発表の予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は,文献調査,フィールドワークを実施,実験機器の整備,大規模調査に対する調査票の検討,安全教育用教材の作成等を行った。実験機器については,視線追跡装置を計画に基づき整備している。 文献調査では,安全意識に関するコンセプトフレームワーク,安全教育の動向等を整理することができ,計画通りに遂行できている。 フィールドワークでは実際に教育現場(3校の工業高校)へ出向いて,機械系実習を担当したことのある教員から,具体的な実習時の事故事例を聞き取り,整理した。実際の事例を予定以上に得ることができ,計画以上の成果が得られている。 調査票の検討では,文献調査等で得られた先行研究の知見を基に,コンセプトフレームワークを選定し,質問項目作成へ援用する予定である。これについては,より文献調査を重ねて調査票作成に向けて慎重に議論すべき案件であり,次年度も引き続いて行いたい。 安全教育用教材の作成では,熱の可視化を目的とした映像教材について,大学生を対象に2回の調査を実施し,最終的に教材として完成した映像を作成した。これについては,当初の計画以上に円滑に進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
当該年度では,文献調査,フィールドワークを実施,実験機器の整備,大規模調査に対する調査票の検討,安全教育用教材の作成等について,順調に遂行できていることを確認している。 文献調査については,引き続き収集に当たり,新たな知見について調査票作成に援用することを検討したい。 また事故事例の調査についても,フィールドワークによる事例の獲得・整理まではできているが,実際の検証までには至っていないため,引き続き教育現場等へのフィールドワークを通して,事故の防止という観点から検証を行いたい。 上記の調査票の完成次第,年度内を目標に大規模な安全意識を把握するための調査を実施する予定である。調査校等の選定についても同時並行で行う。 また,当該年度に作成したデジタルコンテンツ教材についても,実際の教育現場での調査を含めて検討する。
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