研究課題/領域番号 |
16H03905
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
量子ビーム科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福田 光順 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (50218939)
|
研究分担者 |
西村 太樹 東京都市大学, 共通教育部, 准教授 (30612147)
武智 麻耶 新潟大学, 自然科学系, 助教 (40570172)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 核半径 / アイソマー状態 / 反応断面積 / 元素合成 / リングイメージングチェレンコフ検出器 |
研究成果の概要 |
原子核の励起状態であるアイソマー状態は、原子核物理学として大いに興味深い研究対象であるだけでなく、宇宙物理学からもその重要性が指摘されているが、その寿命の短さから核半径測定などは困難であった。そこで、原子核衝突の確率である反応断面積という物理量を用いてアイソマー状態核半径を測定する手法を確立することを目指した。その結果、わずか5 μsの半減期を持つ16N(0-)アイソマー状態について、反応断面積の測定から、基底状態とは大きく異なる核半径を持つらしいことを突き止めた。この結果は、宇宙の中、特にビッグバン過程や恒星中での核反応による元素合成の速さの、より正確な見積もりに寄与することが期待される。
|
自由記述の分野 |
実験原子核物理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
16N(0-)アイソマー状態の核半径についての情報が得られたことは、この状態の原子核構造に対する重要な知見が得られたというだけでなく、宇宙環境における元素合成の理解に大いに寄与する。開発した新しいアイソマー状態の核半径決定法は、同様な宇宙物理で興味が持たれるアイソマー状態の核構造決定に利用できる。また、研究の過程で開発した新しい粒子検出器群、例えば重イオン用リング・イメージング・チェレンコフ検出器(速度分解能 0.05 %)は、他の実験核物理分野の多くの研究に利用できる。
|