研究課題/領域番号 |
16H03908
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
河地 有木 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 上席研究員(定常) (70414521)
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研究分担者 |
山本 誠一 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (00290768)
藤巻 秀 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 本部 経営企画部, 上席研究員(定常) (20354962)
渡部 浩司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (40280820)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | チェレンコフ光 / 元素動態 |
研究実績の概要 |
本研究課題の初年度としては、まずイメージングシステムの構築を行った。高感度Charge-Coupled Device(CCD)カメラを基盤とした植物研究用のチェレンコフ光イメージングシステムを設計し、植物イメージング実験が可能な植物育成庫の中に設置した。これで、温度・湿度・空気組成を厳密に管理した状態での植物イメージング実験が実現できる環境が整った。また、本イメージングシステムの放射性同位元素に対する定量性や解像度といった撮像スペックを非密封放射性同位元素を用いて評価した。この評価値をもとにして、実際の植物実験における、最適な実験セットアップ、放射性同位元素の投与量、投与法、撮像対象とカメラ本体との相対距離、撮像プロトコル等を検証した。また、本イメージングシステムから掃き出される多量な画像データを処理し、動画像をアニメーションで表現したり、画像の定量性を損ねるスパイクノイズを低減することを可能にした。この他に、チェレンコフ光の波長領域における光の撮像を得意とする、紫外(200nm)から可視光までの領域で対応可能な、ペルチェ冷却と水冷方式を併用できる冷却型CCDカメラのシステムへの導入も検討中である。これら分光能のあるカメラの導入は、本主法で活用している放射性同位元素が発する電子が植物体内を走ることによって生じる光、これがいわゆる「チェレンコフ光」であるのかといった、基礎的な物理過程の解明につながるものと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
植物イメージング実験の準備がおおむね整った。
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今後の研究の推進方策 |
実際の植物イメージング実験を実施する。多様な放射性同位元素のイメージングにチャレンジする。
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