研究実績の概要 |
埴原と共同(arXiv:2209.14090)で、次数付きGorenstein環Rと有限次元代数Aに対し、Rの次数付き特異圏とAの導来圏の同値から、Rの特異圏とAの団圏の同値が得られることを示し、種々の先行研究を統一的に説明した。 木村と共同(2106.00469, 2303.02928)で(一般には非可換)ネター代数上の加群圏の分類理論を構築した。ねじれ自由類とSerre部分圏を分類し、いくつかの特別な場合にねじれ類を分類した。 Chan, Marczinzikと共同(2210.06180)で、dominantと呼ばれるAuslander正則環のクラスを導入し、mixed団傾加群による特徴付けを与え、さらにKoszul双対性で閉じていることを示した。Marczinzikと共同(Adv. Math.2022)で、有限束Pに対し、Pの隣接代数AがAuslander正則環であることとPが分配束であることの同値性を示した。Chan, Darpoe, Marczinzikと共同(2012.11927)で、有限次元代数Aの自明拡大代数が周期的であることと、Aの導来圏が分数的Calabi-Yauであることの同値性を示した。 青木, 東谷, 加瀬, 水野と共同(2203.15213)で、有限次元代数の実Grothendieck群内に定まるg扇の基礎理論を構築した。ランク2の完備なg扇は符号同一性で特徴付けられることを示した(2301.01498)。淺井と共同(2112.14908)で、有限次元代数Aの実Grothendieck群に対し、標準分解から定まる錐の内点は全てTF同値であることを示し、Aが遺伝的またはE-tameの場合には錐の内部が一つの同値類であることを示した。Williamsと共同(2208.12957)で、A型前射影代数の2項準傾複体とprismの三角形分割の一対一対応を与えた。
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